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行間に言葉を与えて、繋ぐのも仕事

#就労支援の現場から

就労移行支援では「就職に向けて訓練を行っている方の支援」と同様に、「就労移行支援から就職した人が就職先の職場で継続して働いていけるようにするための6か月間の支援」がある。(6か月以降は、本人が必要とするならば「就労定着支援」というまた新しいサービスになり、最大3年間利用可能)。

今となっては「障害者雇用」という言葉が一般的になったきたけど、言葉が一般的になってきただけで、では企業側としてどのように関わっていけばいいか、という部分はおそらく企業の方は不安がある。

一方で就職していく方にとっても、復職者ではなく、新規就労者であれば環境の変化に不安や怖さって絶対ついて回る。

そのお互いの不安を解消していかなければならない。


最近職場に出入りしたり、就職・復職していった方とやり取りをしていて思うことがある。「優しい人」が多いなって。ただそれと同時に「優しいがゆえに生じている誤解」もあるなって。

言葉にしないやさしさ、言葉にしない配慮。
いわゆる「行間」

行間:文字で表現されていない本当の気持ちや意向

すごく相手のことを考えて動いている。ただそれを言葉にして伝えていないことで配慮に配慮が重なり、認識にズレが生まれる。もったいない。

そこの間に入って、その「行間」に言葉を与えてお互いを繋いでいくのが就労移行支援、就労定着支援として入っている人間の仕事なんだろうと最近思うようになった。

ゆくゆくはお互いが直接に言い合える関係性になることが理想だけど、最初ってそんな簡単なものではない。だから配慮し合っている。でも第三者にならいえる部分はある。その第三者として言葉を受け取り、伝えたい相手に伝わる言葉に言語化し、伝える。それが私の仕事。

そのためにはまず打ち明けてもらえる存在にならなきゃいけない。月1回ぐらいの顔出しで済ませるんじゃなくて、何かあったときはもちろん何もない時でも定期的に顔を出したり連絡をしたり。

そうやって「何かあったときは駆けつけてくる存在」でありたい。


加えて継続して言葉も磨きつづけていかなきゃいけない。
それはボキャブラリを増やすとかそういうことばっかりじゃなくて、どういう伝え方だったら伝わるかの探りとそのために必要な言葉の取得。

そう考えると就労支援という仕事って、「何かをする」支援、障害のある方に対しての支援という印象がつきがちだけど、「主役じゃないけどいる」存在であって、そこに関わる全ての人を繋いでいくことも仕事なのかもしれない。

最高じゃん。


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塩浦良太
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