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【#1126】The Modelを導入すると営業が下手になる理由
お元気ですかー?
今日のnoteは「The Modelを導入すると営業が下手になる理由」というお話です。
The Modelで営業は下手になる(偏見)
僕は、The Modelをよく知りませんでした。
テレアポ、セミナー開催から追客、SNSによるアプローチ→商談→成約後フォローまでサービス提供をする、ゴリゴリに古い人材サービス営業だからです。
そして、そんな僕はThe Modelを導入している企業は全部営業が下手だと思っていました。(偏見)
・・・嘘です。別にThe Modelじゃなくても下手な営業は下手でしょうし、そこまでは思っていませんw
ただ、僕が営業力において尊敬していた会社が、僕からみたらThe Modelにしたことで分業が進んだ結果、営業が下手になっているように見えたり(その会社のマネージャーも悩んでいました)、営業を受ける側としても標準化しようとした結果かとは思いますが、全然Giveする気もない、粘りもない電話営業が増えました。多分。
電話かけてくる→簡単にこちらの状況と関心が低そうな旨伝える→「じゃあいいです〜」
っていう営業増えてませんか?
![](https://assets.st-note.com/img/1709174841483-xJRQxl4ySS.png)
ナンパしようとして後ろから声をかけて、振り返った瞬間に断るみたいで失礼だと思いません?
↓粘って欲しいという願いを書いたnote
ここまで偏見を撒き散らせました。しかし、事実として僕はここ2年くらいで150件は(IS担当っぽい)営業電話を受けていますが、明らかに顧客の役に立とうとしている営業電話は1件だけでした。
(良いことなので社名出しちゃうとセレブリックスさんという営業代行の会社さんの営業で、お名前を忘れてしまったのですが、女性の方が素晴らしかったです。また話したいなぁ。)
The Modelを誤解していた
なので、僕は(10ヶ月くらいしかやったことないけど)The Modelというのは「分業することで型化して営業のレベルが下がるが、再現度を上げる手法」だと思っていました。ところが、それは誤解であるとわかりました。
今後、The Modelに近い形で営業チームをリードする予定があるためここ数日、The Model関連の書籍や記事を読んでみて気がつきました。
なんと・・・どの書籍にも記事にも、分業することと営業のレベルがトレードオフとは書いていないのです。それどころか逆です。
THE MODELという本↓には
分業すれば、同じリズムの仕事に集中することができる。そうすることによって効率が上がり、次第にゾーンに入っていくような感覚が出てくるのだ。
とありました。
Salesforceさんの記事↓でも
The Model(ザ・モデル)とは、優れた顧客体験を一貫して提供するための営業プロセスモデル
とありました。
・・・分業することで質を高めるとのことで僕のイメージと真逆でした。そして、思ったより普通でしたw
多くの営業現場でThe Modelは失敗している
初めから偏見を持たずに勉強しておけばよかったです。
The Modelは質とトレードオフではなかったです。何ならISとFSがいがみ合うとかマーケとISが仲違いするとか聞いていましたが、それも多分、The Modelの本質ではないことも理解できました。
The Modelの導入で営業が下手になるという現象の原因は、よくある罠にかかっているだけでした。
それは、新しい概念に魔法のような解決を期待するという連綿と続けられてきたマネジメントのミスです。
例えば、目標管理(Management By Objectives)という概念が出てきた時、本来は目標を目指すことで結果を引き上げていくマネジメント手法なのに、目標に向かうよう部下を管理すれば全てが解決すると思い込んだ、脳筋のマネージャーがプチパワハラをかまして生産性を下げていました。
コンピテンシーとかも一緒です。新しい概念に魔法の効果を期待して、基本を怠るというのは連綿と繰り替えされてきた不幸です。
だって、どの情報に当たってもThe Modelで目指しているのは「分業することで質を上げていく。そして、数も測量しやすくする。」ということなんですから。すなわち、普通の分業です。
失敗する要因は何か?
もう少し、The Modelが失敗する(しているように見える)原因について掘り下げておきたいと思います。
僕は書籍を読んだり、調べたりして思うことは2つです。この2つに気を付けると失敗の確率を下げることができると思います。
標準化で満足して、教育していない(できない)
まず一つ目は、標準化することに満足して、教育をしていないという要因です。
これは、The Modelという概念が教育の難しさも解決してくれるのではないかと過大に期待していることから生じている可能性が高いです。あるいは、単純に教育から逃げる免罪符にしてしまっているのです。
むしろ、分業にしてレベルを上げて標準化するというある種普通のとりくみですから、分業した後は高いレベルで標準化する必要があります。教育の仕組みづくりは分業前よりも科学的に行われなくてはなりません。おそらくThe Modelは魔法ではないので、逃げちゃダメです。
普通の分業の弊害をThe Modelのせいにしている
また、The Modelにより、各プロセスで分断が起きているという話がありますが、これも質を下げる原因になっていると思います。計りやすくしてKPIマネジメントをした結果、前後工程で関係の悪化や非協力な体制ができ、顧客視点が失われるのです。
でも大丈夫。
これもThe Modelが普通の分業の一つの形だと捉えれば当たり前のことです。
営業部門と製造部門では1000年前からいがみ合いがありました。お互いの評価のために、相手に貢献する気持ちを失ってしまっているからです。採用とマネジメントの間にもこのいがみ合いはあり、マーケと営業だって10000年前からの課題です。
The Modelに魔法のような解決を期待するあまり、普通にある分業の弊害への対応を忘れていませんか?前出のTHE MODELという本には、各セクションが協力せざるを得ない目標を設定することが大切だと指南がありました。
これは営業の分野では1000000年前から言われておりまして、顧客への貢献が第一、そのためにも、社内でも目の前の相手に全力で貢献する営業が売れるということはみなさん知っておられるのではないでしょうか。
測定するはずのKPIをそのまま目標と評価に転用し、サボっているあなた(マネージャー)の負けです。
最後に
今日は、The Modelを勉強してみて、普通の分業だとわかったということと、The Modelで躓きがちなポイントについて、僕なりにまとめてみました。
The Modelについて調べて思ったことは、自分の営業プロセスを分解してみても、営業を分業するなら非常に優れた考え方であるということ、そして、確かに分業すれば数での分析や質の向上もしやすいのではないかとも感じました。
しかし、僕の偏見が生み出されているように多くの組織で、標準化の名の下に営業レベルは下がっていると思われますので、
①特にマネージャーが顧客体験にこだわること
②全員が目の前の相手に貢献すること
を意識してチャレンジしていきたいです。
The Modelについては気づきが多い学びの機会になりましたので、共有させていただきました。すでにThe Modelの取り組みをされている方には今更感があるかとも思いましたが、参考になれば嬉しいです。
では、また!
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