「意地悪な日本人?」行動心理学から見る真実
最近、僕はミクロ経済学を勉強し直しているのだが、その中にゲーム理論というものがある。
ゲーム理論といえば、「囚人のジレンマ」が有名だ。
詳しくはぜひググっていただきたいが、経済学でよく示されるのは
「人間は合理的に行動できない」
ということだ。
囚人のジレンマはその代表例である。
今回は、それをよく表した「スパイト行動」という概念について考察を行いたいと思う。
スパイト行動とは
「相手に出し抜かれるくらいなら、自分が損してでも相手を出し抜いてやろう」
という行動を指す。
この行動パターンは日本人に特に多いらしい。
これはなんとなく僕の感覚とも合致する。
例えば、
子どもの兄弟間でのエピソードがわかりやすい。
お兄ちゃんにはすごく欲しいおもちゃがあって、それがたまたまお店にあったとする。
親はお兄ちゃんにそれを買ってあげるが、弟も何かを買って欲しくなる。
平等に、というわけだ。
弟は、今そのお店に欲しいものがなかったとしても、同じ価格帯のもの(もしくは全く同じもの)を買って欲しいと言う。
今ガマンすれば、将来自分が欲しいものを買ってもらえるかもしれないのに、だ。
これは、弟における「スパイト行動」の典型例である。
本来なら、今いらないものを買って家計を削り、将来自分が本当に欲しいものを買えるチャンスを失うよりも、自分が本当に欲しいものができたときに優先的に買ってもらう方が、家族も自分もハッピーなはずだ。
しかし、これができない。
僕の家でも毎週のように見る光景だ(笑)。
ただ、子どもはまだ成熟しきっていないから仕方ない。
問題は大人だ。
こういうことって、大人の社会においても全然あると思わないだろうか?
上の例を見て、「弟の気持ちがわかる〜」って思った人も多いのではないだろうか。
僕だってそうだ。
「ズルい!」という感情が邪魔をして、理性的な行動ができないことが多々ある。
しかし、これを会社経営でやっちゃうとマズいのである。
限られた予算をどう使うか、会社の利益やメンバーの幸福度を考えて、何が一番ベストなのかを感情抜きに理性的に判断していく必要がある。
経営者ならなおさらだ。
特に!
お金が絡むと、人は判断を誤りやすい。
僕は、「行動経済学や心理学など、あらゆる学問は自分自身のセルフチェックのためにある」という風に考えているが、まさにこれだ。
心理学を学んだら、「他人を上手くコントロールしてやろう」と思う人が大半だと思うが、それは違う。
まずは自分自身がそういうバイアスにかかっていないかチェックすることから始めるべきだと思う。
他人は変えられない。
だから、スパイト行動を知ったら、まずは自分が陥っていないか、立ち止まって考えることが大事だ。
僕も、しがない経営者の1人として、合理的な判断ができるようセルフチェックしていこうと思う。
結局のところ、日本人が意地悪だという研究結果も、こういった「スパイト行動」に根ざしているのかもしれない。
この行動パターンは日本人の「平等感」や「他人との比較意識」に起因しているのだろう。
経済学や心理学を活用して、自分の行動を見つめ直すことが、より良い未来を築く第一歩となるはずだ。
皆さんも、スパイト行動に気をつけて、日々の生活や仕事に取り組んでみてほしい。
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