えらび

なぜ種をまくのか
いつか花が咲くと
知っているから
そこに未来を見る
とても静かな物語
人生がもっと
美しかった頃
違う形で残したかった
みんな大きな
傷を抱えて
小さな言葉と
言えない心で
消したふりして
描き直してる
上書き保存より
幻の消去ボタン
魂の浄化なんて
綺麗に言おうとする
たくさん落ち込んで
朝に少し元気になる
そんな日々で
問われる佇まい
これかこれもかと
選ばされて
今日もここにいる
それでもまた
種をまこうとしている
救いのように何かを
信じようとしながら
これだけは
自らの選びとしてありたい
思いどおりなんて
果てなく遠い
それをわかっても尚
選んでいくんだ