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遠近両用メガネを使ってみよう。と言う件。

昨年このnoteで「オンデーズが遠近両用レンズの追加料金0円に」といった記事を書いたのだが、その後のオンデーズの売上は前年比2.4倍にもなっていたようだ。

オンデーズは昨年11月に遠近両用レンズの追加料金を0円にした。同社はそれまで遠近両用レンズを6000円の追加料金で販売していた。

遠近両用レンズの特徴は、レンズの上から下にかけて境目のない設計で度数が変わるので、メガネをかけ替えることなく、遠・中・近が見えることだ。ただ、視界のひずみや視野の狭さなども感じるので、慣れていない人には「使いにくい」といった声もある。

私は目の病気を患った3年ほど前からコンタクトレンズをやめて遠近両用や中近両用メガネを使用している。特に歪みや視界の狭さは感じないが、周りには「遠近両用は合わない」という人もいる。

ネオマーケティング社が行った調査によると、40代の約7割が「自分は老眼かもしれない」と回答しているが、遠近両用メガネを保有しているのはわずか18%。その理由として「高価だから」「使いにくそうだから」といった答えが上位にランクイン。この結果を受け、オンデーズは「まずは試してもらいたい。そのために追加料金を廃止するのはどうだろうか」と考え、この企画を進めたそうだ。

しかし、大きな不安はあったという。「0円」にすれば売り上げの減少が考えられるので、業績が低迷するのではないか。遠近両用レンズは高いので、採算が取れないのではないか。その不安を解消するため、オンデーズはまず実証実験をした。いきなり全店で導入するのではなく、エリアを限定してみることに。春には中部地方、夏には九州や沖縄で実施したところ売り上げが2~3倍に伸びた。

もう一つの不安、採算面についても売上が2~3倍になれば、レンズを大量に発注でき原価を下げることができた。いわゆる「スケールメリット」が働き、仕入れコストを下げることに成功。

販売数が増えた→仕入原価を抑えられる→価格改定に踏み切る、といった流れで「遠近両用レンズ0円」は実現したのだ。

全国で「遠近両用レンズ0円」を導入した結果、2024年11月の販売数は前年比2.4倍となり、過去最高の数字を記録。もう一つ注目すべき点として、年代別にみると、40代が前年比3.4倍も増えていた。

40代と言えば(私もそうだったが)「手元が見えずらくなってきた」といった人がじわじわと増えてくる年代だ。この伸びについてオンデーズは「老眼は症状が進行するので、2年に1度ほどのペースで買い替える人が多く、リピーターになる割合も高い。長くお付き合いができるファンを開拓できたのかなと思っている」と述べている。

こうなってくると、我々メガネ消費者が気になるのは他社の動向である。現在、大手メガネチェーンで「遠近両用レンズ0円」をうたっているのは、オンデーズと眼鏡市場だけ。「無料にすれば客数も増え売り上げが上がる」なんてストーリーが広まれば、一時期の携帯電話のような「0円競争」が始まるのではないかと予想する人も多いだろう。私もそう思う。

だが、この点についてオンデーズは否定している。

「単焦点レンズ(一般的なレンズ)が無料だったのに有料にしたり、『レンズは無料にしない』という方針を掲げているところもあったり、0円競争が過熱するのではなく、無料と有料の二極化が進むと思っている」と述べている。

どうだろう。私個人的には大手2社(JINS、Zoff)も「遠近両用0円」には参入してくるような気はするのだが…。確かにJINSが「サウナ専用メガネ」などを販売しているように、各社独自の路線で攻めている部分もあるメガネ業界だが、おそらく今後の「遠近両用メガネ」の需要は日本の人口分布を考えれば、上がる一方だと思う。私のような「メガネ好き」はともかく、「まずは遠近両用を作ってみよう」と思ったなら、当たり前に「0円」の店舗を選ぶだろう。

遠近両用「0円」競争。十分にあり得る事態だと思うのだが、皆さんはどう思うだろうか?

今日はここまで。

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