すでに短尺エンタメは映画にも来ている。という件。
6月公開のアニメ映画「ルックバック」が興行収入17億円、観客動員数100万人を超えるヒットとなっている。近年の劇場公開アニメは興行収入100億円を超える映画も多い中、何故話題なの?と思う方も多いだろうが、この作品、公開当初は全国でたった119館の小規模公開だったのだ。原作は「チェンソーマン」でおなじみの藤本タツキ先生。元はWEBコミックサイト「ジャンプ+」で2021年夏に無料公開された作品である。当時「チェンソーマン」が注目されていた理由もあり、初日だけで250万を超える閲覧数を記録した。当時のTwitterなど色々なところでトレンド入りしており、話題になって私も読んだが「チェンソーマン」とは全く違うテイストの漫画だったので「こういう作品も描ける先生なんだな」と思った記憶がある。
「ルックバック」は117館と小規模なスタートにもかかわらず、初週の興行収入ランキング1位に。次週には上映館が増える異例の展開となった。
作者の自伝的な要素も含まれた繊細な原作を忠実になぞりつつ、アニメならではのドラマチックな演出やオリジナル要素を加えた。アニメーションそのもののクオリティも当然高いが、ヒットの要素には「58分」といった短尺映画であること、普通より割安な1700円であることも大きいという。
私のような重厚長大洋画が主流で育ってきた世代には「わざわざそんな短い映画にお金出すの?」となるのだが、逆にこの「短尺」がスキマ時間にサクッと観られると魅力になるらしい。確かに今の生活スピードが速い世の中では、2時間超を捻出するのは難しいのかもしれない。1時間程度なら他の予定の合間にも入れ込みやすい。仕事帰りや外食の後などにも、翌日の朝に響かない時間に帰れるという意味では心理的なハードルも低い。「短時間でリフレッシュ」したい時には適しているのだろう。
こういった「短尺」エンターテイメントは平日の夜の新しい楽しみとして、今後広まっていくかもしれないなと思った。
私自身はこの「ルックバック」、マンガは読んだものの、内容は小学生がマンガを描いていたくらいしか記憶がない。
私の娘も小学生で運動が得意ではなく、授業の合間の休憩時間にはクラスの友達と絵を描いて遊んでいるらしいので、ちょっと重なる部分があるなあと感じ、、、私も観に行ってみようと思う。
娘も誘ってみようかな。
あと、同じく短尺で話題の映画に「chime」がある。こちらは黒沢清監督のホラー映画、なんと45分の短尺映画である。色々なインフルエンサーが「怖い」と口をそろえているのだが、公開当初は関東圏でしか上映がなかった。だが今は愛知県内でも「シネマスコーレ」のみだが上映している。ホラー映画好きとして、こちらも観に行かなくてはと思っている。ちなみに私はホラー映画鑑賞歴にはまあまあ自信がある。
ジョジョで有名な荒木飛呂彦先生が出版した「奇妙なホラー映画論」を読み、紹介されている映画を全部観ていたことで「ああ、ワタシはまあまあホラー映画通なのだな」と自覚した。
「chime」本当に怖いんだろうねえ?と自称ホラー映画通として半信半疑で観に行こうと思っております。
でも「短尺」なら鑑賞料金も半分にしてほしいなあ。、、、と思う「大作洋画で育ってきた世代」であった。同じく思う方もきっと多いですよね?
今日はここまで。
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