#2 ○○の目-#DoSomethingNewを通して感じたこと-/NEWSprouts
NEWSproutsでは、気になったニュースとともに学生である自分の考えを共有していきます🌱
「犬の目」
「犬の目」という落語をご存じだろうか?詳しくは実際に聞いてみて欲しいが、内容を軽く要約してしまうと、、、ある時目を悪くした人が眼医者を訪ねると、目を取り出し洗浄することを進められる。しかし眼医者は取り出した目をなくしてしまい、その代わりに犬の目をいれられてしまう。そしてその結果患者は、電柱を見ると小便をしたくなるというオチだ。
この話はもちろんフィクションだが、行動と視点の関係性をうまく表している話だと思う。今ではインターネットにつながることで、レビューやコメントを通して人の意見を簡単に見られるようになった。そして買い物をするときでも、映画を見る時でもそれらを参考にして、その後の行動が決まってくる。つまり、もしネットにコメントをする犬がいれば、それを見ている人たちは犬の目を取り付けていることになるだろう。
YouTubeから京都を見る
最近YouTubeで「Discover Kyoto」というチャンネルを知った。そこには4Kで撮られた京都の伝統文化などの映像とともに歴史や文化が英語で紹介されている。どの映像も美しく新鮮で、旅行になかなか行けない現在の状況も相まってどれも興奮する。そしてそれらの映像を見ることも楽しくありながら、同時に再生数やコメントを見ることも一つの楽しみにある。私のような日本人だけではなく、これらの動画は全編英語で作られており海外にいる人人を中心に楽しめるものとなっている。そんな動画の中でどのようなものが多く再生されているのかを知ることは、同時に海外の人から日本の京都がどのようにみられているかを知る一つの機会にもなる。現在、1番多く再生されているのは舞子の動画だが、日本人古来の美の感性が時を超えて世界に共有されていることに感激する。
問われるオリジナル
上で紹介したように、ネットを通じてそのものの良さを広めたり知ったりすることが簡単になった一方で、オリジナルの視点を磨くことの重要性がさらに増してきていると言える。
ニュージーランド観光局が発信したこの動画。内容は、ソーシャルメディアに影響された旅行に対する警告である。動画の最後には、何か新しいことをしよう!、と呼びかけるとともに#DoSomethingNewNZのハッシュタグを出しているが。。。オリジナルの旅をしたいと思うのであれば、SNSから切り離された生活を送る必要があるような気もするので、ハッシュタグはどこか逆効果のような気もする…。
ただDoSomethingNewという考え方にはとても賛同できる。「他の人が撮った写真が優れているからその写真を撮りに行こう」という考えから、「何か新しいことをしよう」と少し考え方を変えるだけで、クリエイティブに考える時間が生まれ、旅行に新たな楽しみが生まれるに違いない。そして、その経験は一つオリジナルのものとなるだろう。
2つの考え
ここまでネットを通した人の目を借りることの2つの側面について述べてきた。そのうえで、自分の考え方には常に矛盾が存在していると思う。自分は普段あまりSNSを利用していないが、それはほかの人の考え方にあまり影響を受けたくないという思いがあるからだ。と同時に、周りの人の考えが気になりnoteをやったり映画のレビューを見たりしている。そのような相反する考え方を持ちながら、オリジナルとは何かと考え過ごしている。
オリジナルとは何なのか、という問いに簡単に答えを出すことはできない。が、今回文章を書いて考えた一つの答えを最後に述べて終わろうと思う。それは、感動するという気持ちだ。
Do something newという考えの源泉には一つの感動があると思う。その景色を見たときにそれを他の人にも伝えたいという心の底から湧き上がる気持ちが感動でありオリジナルを生み出す源なのだ。
そしてその感動を生むためには、何か行動をしたりネットを通して様々な人の視点から物事を見ることも必要なことなのだと思う。だからこそ自分の中にある2つの考えによる矛盾は決して対立するものではなく、最強の矛と盾に過ぎないのだ。