本『福島で酒をつくりたい 「磐城壽」復活の軌跡 』

本『福島で酒をつくりたい 「磐城壽」復活の軌跡 』/ 上野敏彦 読了。

東日本大震災の津波で蔵ごと流されながらも、山形県長井市の地で震災八か月後に酒造りを再開、家族一丸となって酒を醸してきた鈴木酒造店。その悲願は再び、故郷・浪江で酒を造ること。蔵を仕切る鈴木大介・荘司兄弟を軸に、銘酒「磐城壽」復活に懸ける家族の姿を描いた渾身のルポルタージュ作品。

酒は力水なり。東日本大震災で傷ついた人々を癒すために、力水の復活を目指した鈴木酒造店。その過程では多くの苦難もあったが、多くの支援してくれる人々の力もあり、ついにふるさと、浪江での酒造りの再開までたどり着く。あの震災と原発事故で傷ついた方に読んでもらいたい本である。

また鈴木酒造店の話でありながら、多くの方の酒造りの話も入っていて、日本酒の世界とはこうも奥深い世界であることも知ることが出来る。その意味では、日本酒が出来るまでを知りたい方にもお勧めできる一冊である。


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