本『空が青いから白をえらんだのですー奈良少年刑務所詩集ー』/寮美千子編

本『空が青いから白をえらんだのですー奈良少年刑務所詩集ー』/寮美千子・編、読了。

奈良少年刑務所の受刑者たちの詩集。
奈良少年刑務所では更生教育として「社会性涵養プログラム」を実施している。受刑者の多くは家庭的、社会的に疎外され、情緒が耕されていない、荒れ地のままになっている。そして抑圧された感情が何かのきっかけで爆発し不幸な犯罪という結果をおかしてしまう子がいる。彼らの情緒を耕して、更生への道につなげていきたい。そんな願いの元、社会性涵養プログラムが実施され、詩を書く練習が行われている。そこで生まれた詩の数々を作家の寮美千子がセレクトした詩集が本編。
寮美千子は実際に「刑務所の教室」で童話や詩のアドバイスを受刑者達におくっている。

ここに並べてある詩集はむき出しの言葉である。原石みないな詩が並んでいる。率直で、飾りのない言葉達だ。しかしそれ故、読み手に深く刺さる言葉である。
電車の中で読んでいて、不覚にも泣きそうになった。彼らが更生し、いつの日か社会復帰できることを願わずにはおられない。

https://www.shinchosha.co.jp/book/135241/

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