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新型コロナで死ぬとどうなるのか?~元葬儀社社員が語るコロナ葬の現実~

 こんにちは。ルトです。

 本日、僕は新型コロナウイルスのワクチン2回目を打ってきました。これにて2度のワクチン接種完了となりまして、新型コロナウイルスに感染する確率が減りました。(もちろん、今後もマスクに手洗い、三密の回避などは励行していきます)

 新型コロナウイルスの感染者も、一時期と比べてかなり減ってきましたが、まだまだ油断はできない状況が続いています。毎日のように、新型コロナウイルスで亡くなる方もいらっしゃいます。
 新型コロナウイルスで亡くなると、どのような対応がなされるのかは、新聞などで知っている方も多いと思います。
 具体的には、次のようになります。忙しい方は、次の要点だけでも抑えてもらえたらと思います。

・感染を防ぐため、納体袋に入れられ、密封される。
・感染を防ぐため、納体袋のまま棺に入れられた後、業務用ラップやテープ等で棺ごとグルグル巻きにされる。
・病院から火葬場に直行し、直葬形式で火葬される。
・火葬場職員は、防護服や特殊なマスクを着用して出迎える。
・火葬や収骨に遺族や親族は立ち会えない。
収骨は火葬場職員や葬儀社社員が行う。(自治体によって異なる)
・葬儀は骨葬形式で行うことができるが、遺族や親族など身内に濃厚接触者がいる場合は、2週間ほど経ってから行う。(葬儀社によって異なる)
・葬儀の打ち合わせは電話や郵送にて行う。(葬儀社によって異なる)

 このようなことになります。
 なぜこのような対応になるのか、いくつか詳細をこれからお話させていただきます。
 新型コロナウイルスの恐ろしさを、いま一度再認識していただけたらと思います。


感染拡大防止が絶対条件

・感染を防ぐため、納体袋に入れられ、密封される。
・感染を防ぐため、納体袋のまま棺に入れられた後、業務用ラップやテープ等で棺ごとグルグル巻きにされる。
・病院から火葬場に直行し、直葬形式で火葬される。
・火葬場職員は、防護服や特殊なマスクを着用して出迎える。

 新型コロナウイルスの場合、最も恐れられるのが、感染の拡大です。
 これについてはもはや、説明する必要も無いかと思います。

 病院で亡くなった後、ご遺体は納体袋へと入れられます。納体袋に入ることが多いのは、事件や事故で亡くなったりして、通常のご遺体と同じように搬送するのが難しい場合が圧倒的です。しかし、指定感染症で亡くなった場合にも使われます。なので葬儀社や搬送会社は絶対に持っていますし、病院や警察署にも置いてあります。
 ちなみにこの時ですが、遺族や親族はご遺体に触れることはもちろん、最後に声をかけることさえまずできません。

 そして僕がいた葬儀社では、新型コロナウイルスで亡くなった場合、僕たち社員は搬送に行けませんでした。
 搬送を行うためには、設備が整った搬送車で防護服を着てでないと、迎えに行けませんでした。僕がいた葬儀社には、搬送車はあっても防護服はなく、手も足も出なかったのです。
 なのでもしも新型コロナウイルスで亡くなった方の依頼が来た場合は、提携している搬送専門会社に依頼をして、搬送してもらいます。

 納体袋に入れられた後は、テープ等で納体袋の開口部などが覆われます。そして棺に入れられた後、業務用ラップで棺全体をラッピングしたり、テープ等で隙間を塞ぐなどします。
 少しでも空気が漏れてしまうのを、防ぐためです。その漏れ出した空気には、新型コロナウイルスが含まれているかもしれないためです。

 そして病院から火葬場へ、直接向かうことになります。
 以前から、葬儀を行わない「直葬」というものはありましたが、新型コロナウイルスの場合は有無をいわさず、直葬となります。

 火葬場に到着すると、火葬場職員さんは防護服にマスクといった出で立ちで出迎えることになります。
 この時に使用されるマスクも、一般的な不織布マスクではなく、N95などの特殊な医療用マスクになります。
 これだけでも、いかに厳重な対応がなされているのか、お分かりいただけるかと思います。


火葬や収骨の立ち合いは自治体によって対応が異なる

火葬や収骨に遺族や親族は立ち会えない。収骨は火葬場職員や葬儀社社員が行う。(自治体によって異なる)
・葬儀は骨葬形式で行うことができるが、遺族や親族など身内に濃厚接触者がいる場合は、2週間ほど経ってから行う。(葬儀社によって異なる)
・葬儀の打ち合わせは電話や郵送にて行う。(葬儀社によって異なる)

 火葬をする際には、遺族や親族が立ち会って行われるのが、一般的な葬儀では常識です。
 しかし、新型コロナウイルスで亡くなった場合、その常識は通用しません。

 自治体や火葬場によって異なりますが、火葬にも収骨にも立ち会うことができません。もちろん、感染拡大防止のためです。
 最後のお別れだというのに、遺族や親族は立ち会うことが許されず、火葬が行われるのです。
 収骨も同じ理由で行われず、火葬場職員や葬儀社社員の手によって行われます。そして何日か後になってから、遺族の元に骨壺に入った状態となって送られたり、引き取りに火葬場に行くことになったりします。

 もちろんですが、お骨になってしまいますと、感染することは絶対にありません。
 火葬を行う火葬炉の中は、最高で1200℃に達します。当然、細菌やウイルスは死滅してしまいます。お骨から感染することは、絶対にありません。

 葬儀を行う場合は、骨壺に入った状態で通夜と葬儀を後日行うことになります。
 お骨になった状態で行う葬儀のことを、骨葬こつそうといいます。(骨葬については、また後日別の記事にて詳しくお話させていただきたいと思います)

 葬儀の打ち合わせは、通常と同じように行います。
 しかし万が一ですが、遺族や身内の方に濃厚接触者がいた場合は、2週間ほどの期間を置いてから行うか、電話や郵送といった対面しない形で打ち合わせを行うこともあります。

 この辺りは、葬儀社によっても異なりますので、詳しいことは各葬儀社にお問い合わせください。葬儀相談ということで、どこの葬儀社でも丁寧に教えていただけるはずです。


新型コロナウイルスで亡くならないために

 新型コロナウイルスで亡くなった場合、どのような対応がなされるのか、ここまで読んでいただいた方には、ご理解いただけたかと思います。
 新型コロナウイルスに感染するなんて、まっぴらごめんだと思われたはずです。

 新型コロナウイルスは、ただの風邪なんかじゃありません。
 ウイルスの正体については、未知数なところがあるのも事実です。

 ワクチン接種を接種した後も、基本的な感染防止対策は必要です。

・手洗いうがいを行う。
・マスクをつける。
・三密(密集、密接、密閉)を避ける。
・換気を行う。

 新規感染者が減ってきたとはいえ、まだまだ油断ならない状況が続きます。
 これからの季節は寒くなるため、新型コロナウイルス以外にもインフルエンザや風邪など、病気にかかりやすい季節になってきます。

 新型コロナウイルスで亡くなると、遺族や親族も最後のお別れに立ち会うことが叶わず、辛い思いをすることになります。
 それを防ぐためには、新型コロナウイルスに感染するのを防ぐ以外に方法はありません。

 ここでもう一度、気を引き締めて感染予防に努めていきましょう!


 それではっ!

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