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140字小説 「子守歌」

私は幼い頃、よく子守歌を聞かされた。お昼を食べて、縁側近くの畳で寝転んで瞼を閉じると、いつも誰かが口ずさんでくれた。お母さんじゃない、とても優しい女性の声で、子守歌というよりは童謡のようなメロディだった。だけど、あとで家族に聞くと、誰も知らないと言われた。お父さんの生家の出来事。

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