ちいさなギャラリーを開くように、飾ること。
残り一枚になったカレンダーを見て、"一年って、あっという間だな"と、つぶやきます。
わたしにとっての12月は、一年のうちでもっとも仕事が立て込む月。
以前に、お菓子づくりの仕事をしていると書きましたが、勤めているのはお菓子屋さんではなく、とある飲食店の製菓工房です。
お店の方が年中無休のため、もちろん、工房もそれに準じて稼働していて、大晦日と元日も出勤する予定。
基本的にまとまった連休は取れませんが(制度的には可能ですが、人員を考えると取得できる雰囲気ではない、というのが正確なところ)、年明けには季節休暇が数日取れるので、それまでが頑張りどころです。
わたしには、お休みの日にも仕事のことを考えてしまう良くない癖があり、例年、紅葉の時期から年末年始にかけての繁忙期は、特に気持ちの余裕がなくなってしまいます。
体力を温存しなければ、とも思うので、ついつい自宅にこもりがちで、それなのに身のまわりに気を払うことがおろそかになっている時も多くありました。
ですが、今年は心のありようが違うと感じています。
お休みの日にnoteで文章を書くことを通して、自分の思いや好きなことについて集中して考えるようになった為でしょうか、自宅にいるあいだ、仕事について考える時間が驚くほど減っているのです。
繁忙期であることに変わりはなく、帰宅時間も遅くなりつつありますが、気持ちが沈むことも今のところありません。
なによりも昨年までと変わったのは、クリスマスの飾り付けをしてみようかな、という気持ちになったところ。
当日は出勤ですし、ケーキを買いに行く余裕もありませんが、雰囲気を楽しむことはできるのではないかなと、思ったのです。
ここ数年は、そんなふうに考えられなかったのに。
自分自身の心持ちの変化を、楽しむ気分もあります。
家で過ごす時間が短くなる時季ですが、だからこそ、お部屋でくつろぐ時間を大切にしたいと、そんな気持ちが芽生えたのですよね。
ツリーが良いかな?それともリース?
思い巡らせていると、壁に貼っているポストカードが目に入りました。
この頃、文房具屋さんや本屋さんに行くたびに、気に入ったポストカードを購入するのが習慣になっています。
"ちいさなリースと、冬らしさを感じるポストカードを壁に飾って、ギャラリーのようにしてみるのはどうだろう"
そんな考えが浮かんで、手元にあるなかから、温もりやきらめきがあり、クリスマスらしさも感じられる(たとえ主題が"冬"ではないとしても)作品をリースと共に飾ることにしたのです。
リースは小さいながらも、トナカイや松ぼっくり、綿雪などの愛らしいものがぎゅっと詰まっているのが素敵だと思い、購入しました。
作るのも食べるのも好きなので、お菓子をモチーフにしたイラストには自然と心を惹かれます。
子どもの頃に乗馬体験をしたことがあり、馬の眸の奥深さが印象に残っていて、馬が描かれたものも、つい手に取ってしまうのです。
左上のお菓子のショーケースのイラストは、ヨーコ マツモトさんの、その隣の馬と女性のイラストは日下明さんの作品です。
下段の2枚は、浅野みどりさんの作品。
どれも、店頭で目にした瞬間に、"これが好き"と直感的に選んだものでした。
実は、日下明さんと浅野みどりさんのポストカードは、全く別のお店で購入したのですが、この記事を書くために調べたところ、京都に本社を構える"表現社"さんの、『cozyca products 』というブランドの商品であることを知りました。
しかも、noteにアカウントを持たれていることを発見して、ひとりで驚いたという次第です。
なにも知らずに、ただ、イラストだけを見て、自分の心に響く作品を選んでいたので、思わぬつながりにうれしくなりました。
(記事の最後に、ヨーコ マツモトさんのInstagramおよび表現社さんのアカウントのリンクを貼っています。
紙ものやイラスト好きの方は、きっと気に入られると思いますので、ぜひご覧になってみてください)
すべての作品を飾り終えると、そこにあらわれるのは、ここにしかないひとつのギャラリー。
たとえくたびれて帰ってきたとしても、壁に飾られているリースとイラストを眺めるだけで、心が和やかになります。
綺麗だな、可愛いな。
そう感じる気持ちを大切にしたい。
そんなふうに思うだけで、足早に過ぎていく12月でも、軽やかに歩んでいくことができそうです。
*表現社さんのnoteはこちらから。
*ヨーコ マツモトさんのInstagramはこちらから。