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君たちはどう生きるか

公開から3日目。

情報過多な世の中で、
タイトルとポスターのイラスト以外
何も情報がなかったこの映画だけど、
声優陣に主題歌は即座に知れ渡り
SNS上ではネタバレが増えつつある…

「早く観たい」

その一心だったからなのか、
家族の予定が合うなと思いながら
チケット購入画面を進めつつ
シャワー浴び終えた夫に確認するか…と、
最後の画面で止めておくつもりが、
ポチッとボタンを押すと「購入しました」

あ、買っちゃった。

うっかりミスのようでいて、確信犯のような。
そんな訳で、午後から鑑賞となりました。

と言う訳で、ここから下は感想になり
内容について深く掘り下げる訳ではないけど
最後の最後にネタバレがあるのと、
そもそも感想自体がネタバレになるので、
これから観る人は進まずに閉じてください





この映画の何が素晴らしいって、
まず本当に何も前情報がないって事。

ほとんどの映画が、独占入手!みたいな感じで
公開前に情報解禁的な特集があったり、
声優陣は分かっていたり、そんな中で
「あぁ、全貌が知りたい!」って気持ちで
観に行く事が多いなって気がする私なのだけど、

例えばそれは、話題の新刊とかでもそうで、
ある程度の道筋を知りながら、
「好きそうな本かも」
とかで買ったりするパターンが多い気がする。

ふと手に取った本。
帯も見ずにタイトルと、作家さんの名前で買った本を読む前の「ジャケ買いしたけど好きな話かなー」
ってワクワクしちゃう気持ち。

まさに、そんな気持ちで映画が始まるのを待ち、
ジブリ映画の始まりを告げるいつものあの画面に切り替わった時、最高にワクワクドキドキしてた。
映画を観るのに、そんな気持ちになることって
初めてだったと思う。

まずは、その気持ちを味わわせてくれたこと自体が
「君たちはどう生きるか」の素晴らしさと言っても
過言ではないくらい、それくらい高揚感を味わわせてもらった。

そうなると、残念なのが声優陣と主題歌を
既に知ってしまってたこと。

もしも声優陣を知らずに見ていたら、
「これがあの人の声なのか?」
って探らずに観られたなぁと思う。

あぁ、初日に観たかった。

そしたら、誰の声なんだろう?と言う雑念なく
もっと入り込めたよなと心から思う。

そして観終わった時に、歌を聞いて
「わ!この人が主題歌なんだ!!」って
感動してたんだろうなぁ…

正直私が聞いていて、この人だと分かったのは
1人だけで、他の人は聞いていても誰が誰かわからなかったから、随分そちらに気を取られてしまった。

全集中して観る!が叶わなかったけど、
そのお楽しみは初日に見に行った人のご褒美。
でも、それでも十分に高揚感は味わえました。

そして、映画は進んでいく。

…と、ここで今私の手は止まっている。

どう言う話か、正直観終わってから
しばらく時間が経つけど、
まとめる事が全然できない。

詰め込まれ過ぎていたのか。
…そう言う訳ではない。

話が難解だったのか。
…いや、そうとも思わない。

例えて言うなら、夢を見ている時に、
なんか急に次の夢がカットインしてくる…
何となく話は繋がっているのだけど、
でも、シーンがどんどん切り替わっていくから、
頭の整理する時間ないんですけどー!

って言う感じ。

咀嚼してから次に進みたいんだけど、
なかなかそうはさせてもらえないスピード感。

ただ、ジブリ度は半端ない。

あれ?もしかして、あれって??って
これまでの駿ヒストリーを思い起こすような
シーンがいくつもあって、娘と、息子と…顔見合わせては「これって!」って目配せした事が何回もあった。

そして、それについても今気がつく。

私と子供達との間に、どれだけしっかりと
ジブリが根付いているのかを。
目配せで、うんうんって分かるレベルで
ジブリ作品が体に染み込んでいると実感。

でも、Twitterを眺めていたら、
今作のそこかしこに、これまでの作品の
オマージュと言えるシーンがあると言うが、
今作こそ源泉のようなもの
…と言うような
ツイートがあり私はそれがストンと腹落ちした。

全く想像もできなかった考えで、
それもまた言い得て妙…と思った。
これが最後だし、やりたい事やるから!
本当は俺こんなふうに描きたかったんだぜ!って
感じも大いにあるのかも。うんうん。
いろんな人の意見を見るのも楽しい。

映画を観る前に息子が言った。
「映画館で宮崎駿の映画を観るのは初めて」

そうだね、そうだね。どの作品も家で何回も
繰り返し沢山観てるけど、映画館の大画面で
観られて良かったね…と心から思った。

スクリーンで観るジブリの素晴らしさを、
宮崎駿監督作品の最後と言われてる今作を
きっと親と一緒に映画に行ってくれるのも
そろそろ終盤を迎えつつある子供達と
家族全員で一緒に見られて本当に良かった。

映画は物凄いスピード感で進んでいき、
そして、物凄い潔さで終わった。

どんなメッセージが込められてるのー!!
終わった後の情報処理が全然出来なくて笑

この感じはゲドを観た時に似てるのだけど、
似ているけれど確実に別物。

ひとつ言えるのは、観て良かった。

映画館にまた観に行きたいって思うけど、
なかなか忙しくてそれも難しい。

でも、きっと1年後とかには地上波初放送!
…とかになって、録画したりして。
きっと何回も何回も観るんだろうなって思う。
お家で見るとかだったら、きっと子達も一緒かな。

で、それまでにまた、ふと頭によぎって
「こう言う事だったのかな?」って
話し合ったりするのかも知れない。
家族であーだこーだ討論会するのも楽しみ。

再び「君たちはどう生きるか」に出会える日まで
思い返したり、思い返さなかったりしながら
生きていくんだろうなって思う。

でも、ちょっとこっそり1人で
もう一回じっくり観に行きたい。

そんな映画でした!!
ジブリ、やっぱり好きだなぁって思った。

とりあえず、観終わってすぐ買いました。
劇中に登場した「君たちはどう生きるか」

眞人さんが読んで大粒の涙を流していた理由を
知りたくて。映画の考察も止まらないけど、
本を読んであの瞬間の答え合わせを…!

具体的なネタバレになってしまうけど、
最後に残しておきたい事。

母を火事で亡くすと言う辛い状況で、
父が母の妹と結婚する…それは時代柄、
珍しいことではなかったのかも。

だけど、夏子が顔合わせ早々に
いきなり眞人さんの手を取りお腹に手を当て
「お腹にあなたの妹が弟がいる」って言うのは
かなり無神経だなぁーとちょっとモヤモヤ。
そして、寝ている眞人さんを見つめる
優しさの感じられない目が印象的だったのに、
その後親身になっているような感じ…からの、
拒絶…夏子さんとは!!!と目が離せなかった。

ちょっと、ハウルのソフィーのお母さんを
彷彿とさせる夏子さんでした。

そして、沢山出てきたインコ達。
下の世界では、やりたい放題、凶器も持ち
飛び込んできた存在を食べてやる!なんだけど、
リアルな世界に戻ればただのインコに戻る。

それはまるでSNSの世界では、誹謗中傷も
なんでもあり、強気で皆でどんどん突き進むけど
リアルの世界に出たら、ただの人…
そんな存在として描かれていたのかなぁなんて
拙い考察なんかもしてみたりして。

…と、まぁこんな風に何か受け取らなくては!
って思う必要もないのかも知れない。

「時間が経てば忘れていくだろう」

作り手として、全身全霊をかけて作るだろう人が
青鷺に最後に言わせた言葉がなんだか切ない。

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