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「9ボーダー(第4話)」まあ、いいか!なるようになる。そんな日常を上手く描くドラマ

銭湯が舞台というと、やはりホームドラマになるよね。「時間ですよ」の時代みたいに活気のある銭湯は描けないが、崖っぷちの時代の中でなんとかしようとする銭湯がある話は描ける。そして、ここでは、銭湯のお客様はあまりこの家族に介入してこないが、明らかに銭湯の空気感が、この三姉妹を描く上で重要な感じが良い。大きなドラマがないこういうホームドラマは今の時代に重要だ。

色々あって、最後には就職せずにまずは銭湯の立て直しを考える感じの川口。そう、先週までのできるキャリアウーマンから、無職の毎日がぼーっとしたような日々に戻る。そして、会社は勝手に上手く回ってるようで、ここでは特に描いてはいないが、自分がいなくても、世の中が勝手に回ってることを思い知らされてる感じもする。そして、ハローワークで、なんか連想ゲームのように職種を紹介される状況に困惑する。まあ、世の中、専門家でも他人の仕事などどうでもいいのだ。それがわかったら、自分の仕事は自分で作れということに気づく。

そして、無職の畑芽育は、無職になった川口に色々言われるのが辛いというか、やはり木戸大聖の気持ちが、自分に向いてこないのが辛いのか?そう、姉たちのことなどどうでもいいと思っても、この家が好き。そして、銭湯のためにクラウドファウンディングを立ち上げたりする。現代の若者はすぐにそういう行動に出るのは頼もしい。そう、好きなものに対して何ができるか?は大事な時代。

姉の木南晴夏は、やっと離婚ができる。そして、涙する彼女を慰めるのは井之脇海。この後、この二人はどこに向かうのか?ここもなるようになるのだろう。そう、このドラマはなるようになるドラマであり、そこに至るまでにぐずぐずしてるのをお湯で流すようなドラマだ。そう、プライベートがなくなたっと訪ねてくる後輩に対し、ひとっ風呂浴びさせて。「なるようになりますよね」と言わせるようなドラマなのだ。

そして、そんな変わらない日常の中に好きな人がいてくれれば、それでいいじゃないかということですよね。川口が最後に松下に「私のこと好きになっていいよ」っていうが、これ、男にとっては夢のような言葉ですよね。川口春奈はここでは、銭湯のような女の子なのである。

そういえば、失踪したお父さんからハガキが来てましたが、このインターネットの時代にハガキの生存確認はなかなか印象的。そういえば、松下もスマホを持たない記憶喪失の人だが、これも現代的ではなく、そこに銭湯という舞台が重なることで、現代の人の心の疲れみたいなものが上手く描けてますよね。

さあ、最後に出てきた少年は誰なのでしょうか?

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