「ジャパニーズスタイル(第4話)」柄本明の弾けた感じが、とてもチャーミング
今回は、ポスターにある花岡花枝という子が柄本明のお孫さんだという話から。そして、柄本へのプレゼントに、彼女を呼んでライブを開くという話に。その彼女が柄本の本当の孫かどうかもよくわからないのだが、そんなことは、ロボットを孫と思ったりすることも許される時代にどうでもいいとされる感じ。そう、この時代のドラマは、家族ごっこで良いということは、あちこちのエンタメで語られる現代。結構新しいネタを仕込んでいるなと思いながら見ていた。
その花岡花枝が姿を見せないまま、いや、ステージで盛り上がっているという中で、旅館のロビーで仲野太賀がいつも通りにいじられているだけの30分だった。しかし、毎回見てて思うのだが、仲野の運動能力とセリフのたたみかけは、なかなかプロフェッショナルである。下手な芸人にはこういう雰囲気がなくなった現代では、稀有な存在である、まだまだ来年も彼の快進撃は続くのだろうなと思わせるこのドラマである。
そして、ドラマ内では踊らないが、フラメンコダンサーだという市川実日子。ヨレヨレの衣装でここまで、このリズムについていくのはさすがである。彼女のフラメンコは妄想しにくいが、この格好でなんか踊っている姿は妄想できるのは、市川の存在感であろう。
そして、今回の主役は柄本明。調べると、74歳。もはや2人の息子は一流俳優。だからだろうか、妻を亡くしても元気で仕事する男の鏡のような方だ。そして、重厚な役を演じることが最近は多いわけだが、多分、彼のルーツというか、本質はこっちだろうと思ったりした。彼を私が知ったのは、ロマンポルノの「Mr.ジレンマン色情狂い」である。そう、1979年ごろから一気にメジャーになっていったのは確かであり、翌年には映画「ヒポクラテスたち」に出演。まあ、印象深い顔と演技から、今の名声を掴んだ人である。そう、もはや名優なのだが、その彼が、その1979年ごろを忘れないように、おちゃらけた演技を実にまともにできることに圧倒される。カナブン色のポーチを持って、花岡花枝のハッピを着て大騒ぎである。こういう74歳の役者が今までいたかといえば、まあ、往年の喜劇役者たちは死ぬ直前までそんな感じだったから、そのDNAみたいなものを受け継いでる方なのでしょうね。とにかく、まだまだやれる感じなので、頑張っていただきたいものですね。
そして、花岡花枝は出てこないかと思ったら、最後に出てくる。なんだ、この田舎くさい振る舞いの女は。まあ、彼女を美少女にしても面白くないのでしょうね。全てが異世界のこのドラマ。
そして、ラスト、花岡花枝が出て行ったとすれ違いで入ってくるもう1人のルーシー(モトーラ世理奈)。来週はルーシー対決らしい。また、笑わせていただきます!