「全領域異常解決室(第6話)」いちいち、「何者?」という問い続ける感じの連鎖がすごいですね。
ドラマの折り返し点、まずは最初に前半部の種明かしがされる。ここまでで、私が「脚本が甘いのでは?」 と感じた、藤原竜也の各事件の顛末の説明は、すべてそれが神の一人である福本莉子のイタズラ的な行為だったことを隠すためだったのですね。だから、ドラマ自体が下手な漫画みたいになっていた。そういうダメな脚本を書ける黒岩勉が一枚上手だということなのでしょうが、そのせいで3回目くらいまでで、ドラマの視聴やめた人は結構いるでしょうね。
前回のラストでドラマが、「神VS神」なことが分かったが、広瀬の周囲にいる藤原関係者が皆、神だったとは・・。そして、そのことを内閣官房にいる柿澤勇人も知っていたとは。ある意味、ホワイトハウスが宇宙人のことを知っているような出来事ですが、闇の領域ではそういうこともあるかも。そして、今、暴れてる立花孝志なんかもある意味「神」の一人かもね。やってることが色々腑に落ちないものね。そう、人間様としては、悪い神はすぐにわかる(いや、詐欺師が見分けられないからそうでもないか)が、良い神様は少ないし、わからないのでしょうな。
で、そのことを広瀬アリスに打ち明ける「神会議」から始まった今回。まあ、これは「サイボーグ009」みたいなものですな。それぞれの神の特殊能力を結集して悪を退治するというストーリー。「サイボーグ〜」を書いた石ノ森章太郎先生のヒントも八百万の神だったのかもしれませんよね。そう、海外ではこういう能力が分離した仲間達的な話はあまり作られないものね。日本人は、「八犬伝」だったり、「七人の侍」だったり、そういうの好きですよね。
で、今回もヒルコは暴れ出す。ある美容クリニックに通っていた女性が過食症で連続的に死ぬ。そのクリニックにいた吉田鋼太郎も神だという設定。そして、そこで配られていたサプリメントの中から人魚の成分が出てきた。そして、彼と一緒にクリニックで活躍していた関めぐみがやはり人魚のミイラを集めて研究していたことがわかる。
まあ、本物でないにしろ、美術班、いろんな人魚のミイラを造形していてご苦労様でした。この風景の気持ち悪さみたいのは大事ですよね。そして、オチとしてはその研究をしていた関めぐみこそが、その人魚の肉を食べていて何百年も生きている不老不死の女だったという顛末。彼女は、昔、愛していた男の魂を受け継いでいた吉田を愛し、彼を病気から助けたかっと・・。すごい長いスパンのラブストーリー。ツインレイという話よりも輪廻というものを感じさせ、「愛は永遠」的な感情を湧き立てるストーリーはなかなかグッとくる。
そして、それを嫉妬で邪魔しようとしていた原日出子。こういう悪人役も珍しいが、なかなかの好演。アクションもちゃんとこなしていて好演と言っていいだろう。
結局、神々とヒルコの戦いだというところが明確になって、ドラマも面白くなってきた感じがした。そして、広瀬が最後に「自分も神なんですよね」と言い出す。その真相は、次回ということだが、ここから神々の大戦争が始まると思うと結構、心躍りますよね。