「Destiny(第2話)」親同士の因縁の中で、12年後の真相解明ドラマということ?
石原さとみ、結婚して子供産んで、綺麗になった?そういう印象が強い。ここでは、大学でて12年後だから30歳の役だろう。前回は大学時代のシーンからだったから、「無理ある?」と思ったところもあるが、まあ、今回の現在の姿はそれなりにしっくりくる。だが、検事としての凛々しいというか、犯罪に立ち向かうような少し強さを感じる顔が必要な気はする。確かに事情聴取中の顔は変化していたが、それがもっとプライベートとの差異がはっきりわかるような感じならなお良しというところ。ドラマ的には、なかなか厳しい展開になっていきそうだから、石原の女優としてのここでのメタモルフォーゼを期待したい。
今回の話は、12年後、石原は苦労して検事になり5年が経っているという設定。それなりに仕事はできるようだが、先輩の検事の高畑淳子の目にはまだ甘く映る。この高畑と対峙するシーンを出すことで、石原の現在地がよくわかる脚本になっている。
そして、この12年の中で、医師の安藤政信という好きな人がいて同棲している。で、安藤が「結婚しないか」という時期。これも、石原の今の位置がよくわかる設定で、安藤の柔らかい演技が、亀梨和也の強引なチャラい演技と正反対なところが良い。ドラマの中で、石原の今の心根がよく出せている。
初回は、何が描きたいのかもわからぬままに、田中みな実が死に至り、亀梨がいなくなるというところまで。サスペンスの発端ではあるが、今ひとつ視聴者は歳の行った大学生を嗤うくらいしか話題がなかった。だが、この2回目は違う。ここでドラマの本筋まで一気に近づいてきた。この2回の脚本、もう少し混ぜる形で提示した方が良かったのではないか?1回目で見るの辞めた人も多いのではと勘繰ってしまう。それはもったいなかったねという私の印象。
とはいえ、田中の十三回忌という現場に行き着けなくて、大学に久しぶりに行き、病院を抜け出してきた亀梨にあうという流れはかなり無理がある。その前の法要のシーンで、宮澤エマと矢本悠馬が結婚していたのにはびっくりしたが、矢本は弁護士になっていて、なかなか格好いい姿。「舟を編む」の紙担当者と言い、彼、いい仕事をしてますよね。
そう、亀梨が何故に怪我をして病院にいたのかは語られず、抜け出したときにその名前を見て驚く安藤は亀梨と接点があるということ?このあたり、結構、話が複雑になっていく。で、とにかくも亀梨と石原が再会する事でいろんなものが動き出すという事だろう。
石原が起訴に追い込もうとしていた事件が一転し、それに関与していたのが、亀梨の父である仲村トオル。そして、彼が、石原さとみの父が死んだ事件に絡んでることがわかってくる。今の事件で、石原は仲村を敵にして、過去の因縁もそこに浮かび上がるということ。前回、田中は車の中でそこにつながる話をしていた。田中がその事実を知っていたということは、彼女の死と関係しているのか?いろんな、疑問が、この2回目のラストで色々とまとまってくる。
ある意味、石原と亀梨の恋はロミオとジュリエット的に描かれることで、ここからさらに燃えていくということか?脚本家としては、いろんな過去の物語の世界を組み合わせながら、シェークスピアのような物語の原点的なものを提示したいのかもしれない。
とにかくも、初回はちょっと見ていて辛かったが、結構面白いドラマになりそうな感じには見えてきた。