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「嘘解きレトリック」昭和初期という時代設定と、このコンビの芝居のイキの良さで面白いドラマになりそう。

都戸利津原作のコミックのドラマ化。昭和初期の架空の街にたどり着いた、嘘がわかる能力を持つ松本穂香と、金のない探偵の鈴鹿央士との、事件解決物語、始まり始まりという感じ。そんな、ナレーションつけると時代感が出ていいかもしれないが、二人の芝居のスピード感みたいなもので十分面白そうなドラマということはわかる。月9、前作は少しそれらしくない真面目な作品だったが、今回は、意外に当たるかも・・。

ただ、松本、鈴鹿という主役は、芝居は安定してるし安心して見ていられるが、視聴率には結びつかないだろうという気もする。まあ、結果見ないとわかりませんけどね。そして、こういう探偵ものにはつきものの警察官役は味方良介。ちょっと、捻った役が多い彼だが、今度は、鈴鹿の友人でなかなかのジェントルマン。彼らとどんな絡みをするかは楽しみ。

あと役的に気になったのは、カフェーのママの村川絵梨。こういうちょっと上から目線の役はピッタリである。そして、そういう役が上手いし、存在感あるので、私は好きな女優さんである。

で、片山友季は令嬢の役らしいが、いいんじゃないか?彼女、今までは地味目な役が多かったから、これは演技開眼みたいになるやもしれない。あと、磯山さやかが、井上真央みたいに見えたのがびっくりした。まだまだ、可愛いいで通る食事どころの女将である。

初回は、その磯山の息子が行方不明になる話。そんな中、鈴鹿はすぐに息子の行くところをその前の晩の息子との絡みでわかる。この推理、なかなか鋭く、それが、鈴鹿と松本が出会ったところと関係あったのが、なかなか上手い脚本。しかし、腹が減って、猫と煮干しを取り合う松本穂香は面白かった。こういう役を普通に演じこなすのが松本の魅力ではあると思う。そう、彼女を見ているだけで楽しいドラマであることは、このドラマの成功が約束されているように感じるのだ。

そして、その息子の行方不明事件が、カフェーの女の行方不明につながり、その女を殺した男が、その現場を見られたために少年を殺そうとしたという流れ。そして神社で、すれ違いざまに、少年など知らないといった男の嘘を松本が見破ったことが事件の解決につながる。確かに、嘘がわかるということは、結構いろんなところで使えるのだ。こういう能力のある人間を国会に置いておけば、そこで語られる8割方が嘘だとわかるだろうし、「記憶にございません」という嘘も通じなくなるだろう。この世にこういう能力の人、本当にいないのか?と思った次第である。でも、嘘があることで、世の中うまく行く場合もあるからね、色々複雑。

そういう考えが閃くくらいなので面白い話なのだ。とにかくも、架空の街で、この二人組、どう活躍をするのかは楽しみだが、最後まで儲からないのでしょうね、きっと。

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