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「ミステリと言う勿れ(第9話)」緊張感ある話なのだが、整くんが出来過ぎでついていけないですよね

ラストで整君はカレーを食べている。今まで、散々お預けモードで、旅行に行って、それを作らされても食べられないような流れの中で、ここでカレーを食べているのは、ラストに向かう合図か?そんなこともないだろう。しかし、カレーが食べたくなるドラマではある。

そして、最後に門脇麦演じるライカさんが倒れ、記憶喪失の様になっている。今まで、これも散々、謎のキャラクターとして出てきた彼女。来週、その正体がわかるのか?いずれにしても、月曜9時のこの枠のドラマとしては、なかなか難解であり、このドラマをとても面白く見ている人は、かなりマニアックな人なのだろうと思うところがある。原作のファン自体が次元的に結構上にいる感じはわかるし、脚本書いている、相沢友子氏も、苦悩の中に楽しんでる感?が出ている。巷の評判の本当のところはどうなのでしょうね。全体の構造が分かりにくい会話劇をこれだけ、続けて見ていられるような時節でもない気がしますしね。

そして、今回は、前回からのミステリツアーの続き。真犯人は、やはり、一番役者としてギャラが高そうな佐々木蔵之介だったが、怪しくは見えても、整君のように、推理が明確にわかる人はなかなか少ないだろう。こういう、ツアーの人々の中の誰が犯人か?というのは、アガサ・クリスティーの亜流にも見えるが、そんなに見ている方をハラハラさせる内容でもないところで、結果的に、全部整君に説明させて終わりなのは、ドラマとしては面白みはなかった。書き手としたら、どうしたら「透明人間」になれるか?というところから構築していくのだろうが、もう少し、サスペンスフルな演出をしないと、もう一つ面白くない。あと、「誰が嘘をついているか?」というところで、全員にそういう雰囲気を持たせることがこういうドラマのあり方だろうと思うと、ちょっと甘いかな。

そう、整君は、事件の説明をする人でしかないのだ?そう、ただの学生であり、探偵ですらないところに、ドラマとしての位置が分かりにくい。まあ、カレーが好きだということ以外、未だ、彼のことがあまりよくわからないという位置に私はいる。

そう、難しい事件の解決という部分がこのドラマの大きな要素であるのは確かなのだが、整君のキャラクターがもう一つ前に出てきて楽しめないところがとてももどかしい気がする。今回の最後に彼は「学生刑事」だみたいなギャグにされていたが、そういう立場になれば、また違う描き方もできるのかもしれませんね。

とにかく、ここまで、面白いのは面白いのだが、どうも万人がそれを喜ぶ感じのものに仕上がってないのは確かなわけで、あと、2回なのですかね?観る側を、もう少しスッキリさせて締めていただきたいなと思ったりします。

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