
「放課後カルテ(第8話)」子供達は一歩一歩前に進もうとする。それを周囲が優しく見守ってやれるかどうかだ・・。
このドラマを見ていると、小学校の先生や、小児科の先生方が、かなりコアな部分で大変だということがわかる。私が子供の頃は、ちょっとコミュニケーションが取れない子、話ができない子は、特殊学級というものに押し込んで仕舞えばいい的なところがあった。そして、特殊学級と普通の学級にはすごい壁があったような気がする。ある意味、昭和の時代には、精神や身体が病んでる子供は、隔離する的な考え方があったのだろう。その頃は、少子化などという問題はなかったが、大人たちは子供たちをある意味選別していた気がする。そう、普通学級でも、頭のいい子と悪い子はそんな感じで考えられていたのかもしれない。また、悪い子には平気で体罰する風習もあったし、まあ、時代といえば時代だが、少し、変わった子に優しくなかったのは確かだ。
今回の子供は、家庭では話せるのに、学校に来ると話せないし、うまくコミュニケーションが取れないという子。ある意味、こういう子はいじめの対象になることも多いだろう。そして、その子の相談に乗った松下洸平は、彼女を「場面緘黙」と診断する。子供の中で、1/500という確率で存在すると聞いて、結構驚かされる。考えれば、私も幼稚園に入った時に、友達もできず、作り方もわからず、休み時間にベンチに座ってるしかない子だった。ある意味、遊びたいとも思わなかったのだが、親は私を自閉症ではないかと心配したらしい。まあ、早生まれの3月生まれということもあり、少し成長が皆についていけなかったのかもしれない。まあ、どうしてそれが克服できたかは自分で覚えてないのだが、ある意味、3ヶ月くらいで他の子と話せるようにはなった気がする。まあ、それはそれで、そこから社会的洗脳が始まったような気がするのだが・・・。
そんなことより、ここでは、話せない子と松下が交換日記を始めるところから始める。初めはうまくいかなかったが、庭でバッタをその子の前で捕まえたところから、少し2人の関係は縮まってく。そう、人間を近づけたりするのは、動物だったり、虫だったりすることはよくあることだ。そう、虫も動物も、宇宙から生まれたことでは仲間なのだから。子供にはそれがよくわかる。
そして、友人と筆談ができるようになったり、一人で買い物をできるようになったり、毎日、一歩一歩前に進む姿は、なかなか感動的だった。そして、みんなと歌えない音楽会で、口を開けて振りができたというところで今回は終わり。そう、この子の完成形を見せないところがこのドラマのいいところでもあるのだろう。
で、今回の子供の母親役は野波麻帆。彼女のデビューのきっかけは、東宝シンデレラのグランプリだったわけだが、その割には最近は脇役に回っているが、なかなかいいお芝居をする。そして、綺麗だし、今回の演技にはとても親近感を持った。こういう女優さんを主役として使えるような日本のエンタメ界であればなと思ったりする。前回の母親役の市川由衣もそうだが、本当に頑張っていただきたいと思います。
で、ドラマはあと2回というところでしょうか?今回、松下の顔が少し柔らかくなった気がしました。最後にどのくらいの笑顔が見られるか注目です!