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「嘘解きレトリック(第3話)」介抱泥棒とは、今でも出てきそうな犯罪ですな

まず、このドラマ、松本穂香を見ていて飽きない。彼女の芝居には味がある。そう、キレがあるというよりも味がある。そばに一人置いておきたい娘である。そんな娘が、嘘を見抜けるがために今まで不遇だったという話。そして、その力を仕事に使えると居候させている鈴鹿央士。これ、少しは恋話が絡んでくるのか?とは思っていたが、今回の最後に、松本が鈴鹿に「月が綺麗ですね」という。これは、漱石が訳したI Love Youと言われているセリフである。ということで、松本はすっかり鈴鹿に心を許したということなのだろう。惚れているかはよくわからぬが・・・。

そして、今回面白かったのは、鈴鹿が松本の力をどこまで使えるか実験していくところ。結果的には、言葉に吐いたことが嘘かどうかはわかるが、心の中までは読めないというところのようだ。そして、未来予知的なこともできないということもわかる。この辺り、二人の会話を聞くだけでわかってくる描き方はなかなか優れた脚本だと思う。

そして、今回のクライアント?は刑事の味方良介。彼は鈴鹿と飯を食った後に気持ち悪くなって寝込んでいると、女が来て介抱してくれたので感謝の言葉を伝えたいという話。顔もわからず、襟元に松葉牡丹が描かれている着物を着ていたというのが手掛かり。そして、その着物を着た女が雑誌の写真に写っていて、それを手掛かりに探せというのだ。

だが、鈴鹿は、頼まれる前から、この女の正体を知っていた。介抱するときに彼女は味方の財布を奪おうとしたのを見たらしい。まあ、この時代、スリ置き引きは多かっただろうが、街で人を介抱することでスリをやるとは、今でいう特殊詐欺ですな。そして、これからの高齢者社会、こういう輩は増えるでしょうね。そう、財布でなくても、スマホで使い方を教えてあげると言って、PayPayみたいの開いて自分に送金しちゃうとかもありそうですな。まあ、高齢者の方々、見ず知らずの優しい人には注意した方がいいです。

結果的には、違う方向から、詐欺師のところに警察が来たわけだが、事件解決してよかったよかった。そう、これ、味方が彼女に惚れていたわけではないから、味方ががっかりというオチではなかったのですよね。そういう意味では、あまり奥が深くない話でしたね。

そして、前回、鈴鹿に世話になったお嬢様の片山友希、鈴鹿の事務所を覗きにくる。彼女は鈴鹿に惚れてるのだろうが、ここで松本との三角関係みたいのを描くのですかね?そういうのは、うまく嵌め込んでほしいですが・・。

とにかく、松本と鈴鹿の活躍はこれからでしょうね。結構楽しみです。

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