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「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~(第4話)」手押し相撲と気遣いと出世と

鈴木伸之と江口のりこが飲みながら話すシーンに、うなづいたベテラン社員の方は多いのではないか?そう、この鈴木伸之のキャラクター自体が最初から、一昔、いやふた昔前のキャラなのである。ある意味、今回は、その時代の違いをすごくわかりやすく描いた回になった。もはや、女だから男だからという概念を捨てないと世の中のビジネスは回らないのだ。だが、長い歴史の中で培われた、さまざまなDNAというか、因習と言おうか、そんな心にこびりついたカビみたいなものが本当に剥げないのが今の日本だ。そんな中を切り崩していけるのが、ここの主人公、田中麻理鈴なのだろう。今回も、話的には凡庸だったが、その凡庸なものをアクティブに料理していた回だった。

鈴木が問題にする、近藤春菜と冨永愛、この二人の見た目のアンバランスさで、今回は視聴者に凄い印象を与えている。どちらを先に決めたかは知らないが、凄いキャスティングである。そして、二人が組んで仕事をするとなった時に凄いパワーを感じさせる。そう、「なんか、凄いコラボ!」というだけで、この仕事は成功したように思わせる雰囲気がある。大したもの。

そして、近藤春菜、そのキャラクターを実にうまく演じていた。エンジニア、というか、工学部にはこういう人、普通にいますよね。それが、昔々は、不思議な存在だったが、今は普通に受け入れられるようになってきた。本当に時代は変わったのだ。そんなことを考えさせる近藤の演技の尊さよ。できるエンジニアに見えるものね。

しかし、鈴木伸之は、最近、こういう残念キャラみたいな役が多いですね。二枚目なのに、二枚目に扱われない男優ってすごいですよね。彼はコメディアンになろうとしているのでしょうか?顔がシュッとしてる割に、今ひとつヌケた感じが彼の魅力にもなろうとしているということか?

そして、麻理鈴、今回は彼女がプロジェクト成功まで付き合うことで、仕事には、さまざまなハードルがあることを気づくということだったのだろう。しかし、プロジェクト発表前に会社にお泊まり。会社ってこんなに寝やすい場所には思えなかった私にしたら、ここはファンタジーだなって思ったら、その朝に向井理に再会する設定。この二人、どういう関係になるのやら。

江口のりこは地下室から天空へ、彼女の目論んでいることは、よく見えないが、麻理鈴を見事に調教している感じは素敵!大体、今回、江口が今田に伝授したのは、手押し相撲だけですよ!江口、無理に主役を張るよりも、やっぱり、こういう役がぴたりとはまりますよね。影の大きな存在というのがね。

さあ、ドラマは中盤に入っていく!さらに麻理鈴を元気に描いて欲しいものです。しかし、今田美桜、完全に女優として次のステージに入っていますね!


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