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「テッパチ!(第2話)」はみ出し者たちの最後の居場所が自衛隊という設定

二週目に、ライバルであろう、町田啓太と佐藤寛太が、辞めることをかけて対決する話。スポ根の基本的な単純な話。筋肉を見せ合う姿も絵になってるから、なかなか見ていて面白かった。そして、町田が負けるも、佐藤が寄り添って賭けをチャラにするシーン。なかなか良かったよ。

それを描きながらも、今回は、一緒の部屋の隊員たちが皆、北村一輝に拾われてきたことを回想で見せていく。ある意味、「七人の侍」の志村喬が北村一輝と言ってもいいのだろう。隊員は8人だし、優れた人間を集めるのではなく、落ちこぼれた人間を拾っているわけで、状況は真反対だが、皆が、北村にうまく丸め込まれてきたという点で、ある意味、同志感も出るということか?北村にしたら、自衛隊に必要な体力とか、技術的なことではなく、世の中に対する「何くそ」という思いを自衛隊にぶつけて生きてみるというところなのだろう。それぞれに違う「何くそ」があって面白かった。

そして、最後に残った一人が、人殺しをやった人間?というところで今回は終わってるわけだ。その段階で他の7人がそこそこ仲良くやってるというのがミソなわけで、こういう流れも脚本的にはなかなかうまい。そして、同時に、北村一輝は、彼が拾ってきた人間を無事に自衛官にしたら、自分は希望の部署に移るようなことがわかる。そこがどこで、北村の本当の目論みは何なのか?というところも興味深い。

まあ、自衛隊という舞台で、学園ものを描いてる感じですよね。そして、普通の学園ものではなく、落ちこぼれたちのアイデンティティの回復というベクトルがあるので、非常にドラマとしてはわかりやすい感じはする。

ただ、女の主要人物が白石麻衣だけなのを、どう使うのだろうかというところが見えてこない。白石自身も、もう一つドラマの中でミステリアスさが足りない。今回は銃剣術をやる姿があった。今だに、自衛隊ではこの武術?が行われているのはなぜなのだろうか?大体、これは、銃の弾が亡くなった時に、銃を剣として突撃する技術なわけで、とても、日本的な玉砕戦術なわけである。だから、見た目も格好良くはない。特に、女性には似合わないし、男がやっても、なんか今ひとつ意味がわからない。自衛隊が旧日本軍を引きずるから、残ってるのだろうが、これ、何やってんだかわからない人も多いよね。そんな話は、ともかく、白石麻衣である。最近、西野七瀬がいい芝居をするようになってきたので、彼女にも、女優としてもう一歩大きくなって欲しい気はする。まだまだ、芝居の振り幅が小さいのが気になる。男たちに囲まれて、もう少しオンナ的な空気感が見せられればなと思う。町田啓太とどういう関係になるのかはしれないが、女優としての孤軍奮闘、注目ではある。

ということで、自衛隊など、好きではない私だが、結構、ドラマにハマってきた。とにかく、彼らの成長に期待しよう!

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