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「Re:リベンジ-欲望の果てに-(第8話)」主人公をここまでアウェイに描いた先に何があるのか・・。

笹野高史が言うことには、病院という組織は、いろんな隠蔽も当たり前にあって、維持してきたと言うことである。世の中の大きな利権の下には、多くの屍がいる的な論理は、昔からあまり変わってはいない。デジタル時代だとは言って、大きな組織のやってることの40%近くは嘘の塊みたいなものでバランスがとられてるのは確かだろう。小池都知事の学歴詐称問題だって、自民党の裏金問題だって、みんな法治国家ではあり得ないことが平気で起こり、それが罪に問われるとバランスが崩れるから、国民に黙っていろと言ってるようなもので、困ったものなのだ。昔なら表沙汰にならなかったものが平気で表に出てきて、あとは、みんな他人のせいにするだけ。

そんな縮図をこう言うドラマで見せると言うのは、それなりに悲しい感じがする。それも、主人公の赤楚衛二がそれに振り回され、格好悪いにも程がある。ドラマはあと2回。これ、赤楚が自殺して終わるのも手ですよね。それでも、組織は笑顔で朝を迎えるみたいなブラックさはあってもいい。

とはいえ、錦戸亮にも好感は持てない。彼も、病院の理事長の椅子が欲しいだけに見える。それなのに、病院の闇を週刊誌に売るようなみみっちい手段を取る。あくまでも、彼は出自からの捻くれた心で、赤楚を自滅させたいだけなのか?確かに彼は芳根京子に医療ミスの可能性があることを告げてはいるが、それを赤楚には言わなかった。つまり、医者としてのプライドよりも、自分のプライドが大きく、一人の患者の死に対する向き合い方にも優しくはないと言うこと。ただ、感情的に、ダメな医者や人間を排除しようとするなら、そんな彼が理事長になっても、この病院はうまく回らないであろう。錦戸も同じ穴の狢ということだ。そう、この話に正義の味方は皆無に感じるますよね。

と言うことで、ここまで見ていてかなり辛いですよね。そんな中で、見上愛はたかが週刊誌記者であり、女の弱みに漬け込まれ、正義など関係なくどうにでも動くと言うのも悲しいし、そんな女を抱いて、自分を慰める赤楚にも、ヘタレの白い腑抜けの液の臭いがしたりする。

そう、クライマックスに至って、ここまで話が迷走的になり、主人公がヘタレになるドラマも珍しい。作者は、ある意味、今の日本に燻る、とんでもないダメな空気や構造をここにぶちかまそうとしているようにも感じるが、どうなのだろうか?

そう、ドラマのエンディングがどうなるか?と言うところでその評価は決まってくるのだろうが、はっきり言って、赤楚にも錦戸にも人間的に受け付けない部分が多すぎて、私は戸惑うばかりなのだが・・。次回から「大病院占拠」に変わってもいいですよね、これ。

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