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「大病院占拠(第3話)」鬼が面を取り、復讐の筋書きが本格的に動き出す

櫻井翔の演技が今ひとつ、ドラマの流れの中に溶け込んでいないというか、銃を構える姿からして腰が入っていない感じはどうにかならんのか?主人公のサバイバルな感じが出ていないのが今ひとつなのがドラマ全体を安っぽくしてる感じがする。そう考えれば、人質にされている人々の恐怖感も今ひとつうまく出ていない。

そう、病院内の空気がかなり重いはずなのに、勝手に入り込んで、一人だけ自由な明日海りおの表情にも悲壮感がなく、ただのYouTuberになっているのもどうかと思う。そして、電波の遮断機が植え込みの中に入ってるって?こういうのも今ひとつな感じですよね。そんなもの本部である部屋に置くべきではないか?

とは言っても、一人一人、人質を連れてきてその悪事を認めさせるという流れはテレビドラマ的には面白くはある。やってることは「ハングマン」だよね。そして、ハングマンを警察が追いかけてる感じの構図。そして、ドラマとしては、現在の日本の中でこういうことも起こっているだろうなと思わせることで、視聴者に何を訴えかけるか?ということが重要な気がするのだが、どういう着地点を考えているのでしょうね?

まあ、今回の最後に鬼が計画して爆弾作ったアジトが出てくるわけで、ここをちゃんと調べれば、その計画の中身はわかると思うのだが、櫻井翔、壁とかにある計画図みたいなのしっかりみてませんよね。こういう細かいところも結構いい加減な感じがして、管理官のソニンが彼を信じて動かしてることがまずいのではないかと思ったりもしてしまいますよね。

というか、いちいち鬼が出してくる「なぞなぞ」に答えてるうちに、裏からSATに何か行動させれば、色々できそうな気もするし、鬼の計画も、その人数から考えると隙だらけなわけで、そういうところがドラマ全体の緊張感がない原因なのでしょうね。警察が全くパラレルに動いていない。そして、犯人の言ってくるタイムリミットだけが緊張感になっている。そのあたりは、完全に脚本が絞りきれてない感じですよね。

SNSから犯人や、人質のやったことがわかってくるのは、今時なのでアリなのですが、警察がそれしか頼るものがないという感じなのは、世の中の愉快犯みたいなのが増えるだけだと思ったりもします。そういう意味で、犯罪ドラマでSNSに頼りすぎるのはよくないのでは?と最近特に感じるんですよね。そう言われないように、櫻井は一人勝手に動くのでしょうが、その先で結論がネットで出てくるようなオチが安易に見えたりするのですよね。脚本家諸氏、本当にもっと考えましょう。

今回の事件は反社のやってるバーで行われてるドラッグパーティーに医者が参加していて、その死因を隠蔽していたというもの。まあ、クズの話である。そして、「ハングマン」の時代と違うところは、犯人を晒し者にして、痛めつけるだけでなく、結果的にはネット炎上で国民みんなで一人の人間を使えないものにしてしまうということ。まあ、こういうのは犯罪者でなくても、いじめの範疇で行われてるところもあるのでしょうね、・・。それが怖いことだと考える必要はあると思うのですが、・・・。

ということで、あまり好意的にみてられるドラマでもなくなってるのですが、どういう結果が出るの?という好奇心というか射倖心が先を見せるエンジンになっているということですね。日テレらしいドラマだということです。

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