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「まどか26歳、研修医やってます!(第2話)」ようするに、今時の新人教育とはなんぞやというドラマですよね

二回目で、コミカルな部分が少なくなって、医療ドラマっぽくなってきた。とはいえ、主役の芳根京子、仕事上での脇は甘い。今回も球場で恋人の渡邊圭佑とベイスターズを応援しているところから始まる。途中で食事をするところも出てくるが、次回からは、もうこういうシーンも少なくなってきそうな感じがする。そう、徐々に芳根が本気モードになってきそうだからだ。

最初は、初めてのカンファレンス。患者のカルテを全て覚えてこいと言われて忘れる芳根。そこを責めまくる医師たち。そして、途中退出する木村多江。まあ、新人はいじめられるべくしていじめられる。

ここで、記憶が大事という話が結構重要なわけだが、これはどんな仕事でもそうだ。経験値とよく言われるのは、記憶力に他ならない。そして、私も理系のエンジニアだったからよくわかるが、その記憶を整理できてナンボなのが理科系の仕事である。そう、そして自分の頭の中を最速に検索できるようにするのが仕事であるということ。

この辺り、まだ研修医がわかっていないのは当たり前のこと。私も設計者として新人だった頃、先輩のやってる仕事というか頭脳で処理することの多さに驚かされたものだ。そして、そういう頭脳は毎日の経験で数年後にはできあがるというのは経験でわかってきた。

そういう意味では、医師というのはその情報量も多い。そういうことは大学で学んでいる時にもうわかっているだろうから、ここで描かれる彼らの行動や考え方は、ちょっと柔すぎる気はするが、それはドラマとして見せるためだろう。

で、病院のサーバーがイカれて、電子カルテが使えなくなったという話になり、医師たちは自分の記憶で回診を行なっていく。そこに驚き、芳根にも「自分で記憶する」という意思が少しは出てくる。というよりも、ここで奥田瑛二が心配するように、「どうやって若いものたちを育てるか」というのがこのドラマの主旨なのだろう。そして、芳根が頑張ってカンファレンスを終えたあとで、上司に「俺たちの頃は10人のカルテを記憶していた」と言われる。そこが、電子カルテになって柔くなったところだが、やる気はそのくらいになって欲しいというのは上司の気持ちだ。そして、PCによって人間の本当の力が弱くなっているのを危惧しているのだ。それは私も思うこと。

で、カルテにテキストを埋めていくときに「コピペだと覚えられない」という話が出てくる。これも、どの仕事も同じ話だ。私はPCが職場にないところからスタートして、PCでしか仕事しないみたいなところの間で業務をしていたからよくわかるが、PCだけで仕事をしていると、仕事で抜ける部分が違ってくる。確かに軽くコピペしたところには、心が入ってなかったりする。私がやっていた機械設計などでは、CADを使って設計し製図を書いていると、形はできているからできた気にはなるが、それが実際作れないものだったみたいなことはよくあった。そういうミスをすると、CADを使えない先輩からよく非難されたものだ。というか、この時代の狭間では、何が正解であり、記憶というものの凄みもよくわかってなかったというのが本当のところだとは思う。

そういう問題は、多分、医療ドラマではよく出てくるAIが補佐する話にはなるのだろうと思うが、医師の経験値、記憶というものはやはり重要なことだろう。特に外科医のそれは、どういう工事をした経験があるかみたいなものであり、まあ、今回、芳根が担当したヘルニアの手術などはA Iで指示すれば、手先が器用な人なら誰でもできるようなものなのだろうとは思う。つまり「ここ掘れわんわん」みたいなことはね・・。

で、2ヶ月で芳根は内科に移動。今度は木村多江と対決ということ?でも、ここにきて少し医療ドラマ的になってきたし、芳根の成長も演技から見られるので、ちょっと面白くなってはきました。そして、奥田瑛二は部長だったのがわかって、これから芳根がどう付き合っていくのかな?


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