「海に眠るダイヤモンド(第2話)」文化の変化、インフラの変化、そんな中での恋物語
前週は選挙で中止、今週は、日本シリーズで30分遅れて放送。こういうことが続くと、連続ドラマは勢いを無くしたりするのが通例。でも、昨今はネットで後からも見られるからそういうことを考えることもないのだろう。だが、野球を延長するからドラマの時間を遅らせるという方法はそろそろやめた方がいい。民放はスポンサーがあるから仕方ないという部分はあるのかもしれないが、視聴者本意に考えたらやはりサブチャンネルを使って、野球もドラマも並行して放送するのが本筋だと思う。テレビがオワコンと言われるのは視聴者を全く蚊帳の外に置いた結果なのだから・・。
そんな、ドラマと関係ない話はさておき、このドラマ、2回目は台風という事象をメインにおいて、目一杯金をかけて作ってる雰囲気もあり、高度成長期のアウェイを頑張って生きていた感じがよく出ていたと思う。ラスト、「宮本武蔵」をタダで見せ、次週の続編に興行の真価を問おうとする片桐はいり、よかったですよ。しかし、彼女は昭和感を出せる女優ですよね。
もう一人、昭和がなかなか似合ってると思ったのが土屋太鳳。背がそんなにないのもあるが、それでスタイルがいいから、昭和のワンピースがよく似合う。そして、端島の女というちょっと黒い感じもよく出ていて、このドラマの女たちの中では一番光っていると思う。そして、彼女がこの島にスクエアダンスを持ち込む。そう、60年代の映画など見ると、フォークダンスと共にこういうダンスが若者たちの間で踊られていることがよくある。そういう空気感が出したいがためのネタだろうが、これを島の若者たちが皆で踊るシーンは見たいですよね。
あと、今回の主題は、端島のインフラについて。生活用水は船で運ばれたという事実。そこに、本土からパイプを通して運ぶ計画が持ち上がってるが、これ、実際のところ実現したのだろうか?費用はあったのだろうが・・。
そして、台風で送電線が切れるという話になったが、これ流石に島内に大きな発電所はなかったのだろうね。その辺りのインフラ事情も知りたいところ。というか、狭い島とはいえ、かなりの電力が使われていたのだとは思う。
そんな、1955年当時の端島の話はかなり興味深い。そこに、現代の神木隆之介がどう繋がってくるのか?という疑問。彼は売掛金を払わなければいけないわけだが、どうすることもできず、同じ思いの中で同じようなところをウロウロしている。まさに心の中で動いている面積は端島くらいなのかもしれない。まあ、この現代と昭和の時代のシンクロする場所はまだ見えてこないが、宮本信子の家族が最後に出てくる。ここから、本筋に入るという感じか・・。
メインの台風のシーンの前に、斎藤工の妻が台風で流された話が出てくる。そんなことも多くあったのだろうが、端島は鉄筋コンクリートの建物があったこともあり、こういう時の不慮の事故は本土よりも少なかったのかもしれない。そのあたりも知りたいですよね。そして、皆がそんな住宅の上の海がよく見えるところに住みたがったというのは、今のタワマンの上に金持ちが住むような感覚か?でも、考えたら、この住宅、エレベーターないのですよね。上は水を運ぶのも大変そうなのだが、どうなの?いろんな謎があるのだが、まあ、それを置いておいても、流石に野木脚本、力がある。今後に期待感はすごくある。