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「くるり~誰が私と恋をした?~(第10話)」戻る記憶のグラデーションの中の違和感をどう表現するか?
話はクライマックスで、三人の正体がやっとわかった感じであるが、生見愛瑠の心がどこに落ちるかは不透明というところ。宮世琉弥が彼だったということはわかったが、彼は何故に再会する時に、一目惚れとか言ったのだろうか?その辺りはもう一つわからないし、今の生見の心がそんなに宮世に惹かれているようには見えないのもどうなのか?
というか、話的には、生見の記憶を失くしてからの行動に一番付き合ってるのは瀬戸康史な訳で、それを考えれば、ドラマの落とし所は彼とのゴールインみたいには見える。
次回の最終回は、生見の記憶が全て戻ってくる形になるのか?それによって、恋心がどういう展開を見せるのかというところだけが気になるところ。
前にも書いたと思うが、結果的に「恋愛」と「記憶」のつながりというところがもう一つよく見えてこない。それは、今期の記憶喪失ドラマ全てに言えることだ。そう、全てに対し医師が関わってるわけだが、出てくる医師が誰も、恋の記憶には触れていないし、そのくらいわからないことだということがよくわかる。あくまでも、恋愛の仕組みを科学ではまだ実証できたりしていないし、それは、心理学の方に行ってしまって、医学で証明することでもないのだろう。そう、脳に恋愛の信号が流れていないとは言えないが、ただ、自分の経験値でも、それだけで心が昂るものでもないだろう。もちろん、SEXなどだけでそれが起こるものでもない。恋愛における、最初のスイッチが入った後の行為は全て増幅機能でしかない。結婚するという行為もそれの一つだろう。そう、我々は、長く生きてきて、恋愛についてはかなりアバウトなことしかわかっていないのだ。
そういう意味で、恋愛中の人の記憶をなくさせたらどうなるかという実験は面白い。そして、記憶障害の中でそういうデータもあるのだろう。とは思うが、やはり、それは「こころ」がどこにあるかに始まる問題で、なかなか、入り口がよくわからない。
だから、このドラマでも生見の方から過去の記憶を探っていくが、まあ、その過去の彼氏たちがみんなそこそこに嘘をついていたわけで、それが彼女の記憶を刺激してるのかどうかもよくわからないところ。
まあ、そんな面倒くさいことは抜きにして、このドラマの中で、前回、今回と抱き合って充電するようなシーン(これ、恋人たちが抱き合うのを充電と呼ぶ感覚は好きである)での生見愛瑠は、とにかく美しい。この人、まだまだ綺麗になりそうな気がするので、あとは芝居の奥行きがどう広がっていくかということですね。最終回は、そういう視点でどんな美しい生見が見られるか楽しみです。