「罠の戦争(第2話)」罠の仕掛け合いは始まったばかり・・。
ドラマの構図は、草彅剛の息子の事故の犯人を隠蔽されたことへの復讐劇。そして、その真犯人を探し出すことの2点。国の権力が警察の捜査に圧力をかけ中断させたという社会的な批判までどう描くかという感じであろう。しかし、ここで、やっと大臣になって、その地位を少しでも長く守りたいという本田博太郎演じる政治家の役が結構リアルに見えてくるのが寂しい限り。
そして、今回、罠を仕掛けて地位を落としてやる相手は、秘書の親分の田口浩正。彼もこういう役は慣れているだろうが、今回は特に汚らしく見えるのが見事。やはり、こういうドラマは悪役が上手くないと成立しない。日本の演劇業界、怖いヤクザができる人は少なくなったが、こういう汚いダメな男を演じる俳優は結構いる。それがいいのか悪いのかということはあるが、まあ、いないより良いのであろう。
そして、その田口をはめるために、杉野遥亮が結構な力になる。そして、彼が本田を憎む理由も明かされる。兄の会社の存続に協力するといったホンダがハシゴを簡単におろしたのだ。まあ、自分のことしか考えていないのに、偉そうに協力するようなことをいう政治家は多いのだろう。特に与党の場合は・・。そのように口が軽くならないためにも、政権交代は絶対に必要なのだ。だが、日本の場合、たぶん戦うのも面倒くさいのが与党の姿なのだろう。そんな交戦モードもない政治家が戦争をやる準備をするなど、お笑い種であるのは周知の事実。
そう考えると、このドラマは今の政治に対する風刺的なものも描こうとしているのは確かだ。前回も失言問題があったし、今回は田口がいまだに裏金の内容を自分のメモに記してるという話で、過去にあった小渕優子のドリル事件の話を入れ込んだりしている。そう考えれば、すぐにハッキングされるようなところにヤバい情報は隠していないことは多いのだろう。そんな国家がデジタル大国になれるはずもなく、マイナンバーカードなど、デジタル促進の道具というよりは、国民の首根っこ捕まえる愚策でしかないと私には思える。
あと、今回は、週刊誌記社の宮澤エマの動きも多くなってきた。ネットに情報を晒していくのも彼女の役目とすると、これから草彅が彼女をどう使っていくのかには興味がある。なかなか彼女できる記者に見えますものね。
そして、田口はクビにはなるが、大事な手帳を倉庫に隠しておくというのはあまりにも簡単なオチな気がする。だいたいそんな大事な手帳なら自分のカバンなどに入れ、近くに置いておくのでは?金庫に入っているわけでもなかったですね。安易なカラクリだが、今の政治家などそんなものと馬鹿にされているとも言えるのでしょうな。
あと、ドラマの中では小野花梨がなかなかいい感じに演技していると思います。最後に、雨の中、田口に対峙して皮肉をいうところなどクールな感じが上手く出せていました。これから、彼女も罠をかける一員になるのでしょうが、楽しみです。
で、来週は草彅さん、頭から水か何かかけられてますね。彼自身がクビになるのも近いのかな?まあ、楽しみな復讐戦が本格化していきますね。