「まどか26歳、研修医やってます!」コミカルなところとシリアスなところのバランスをどう取るか?
原作は水谷緑のコミックエッセイ。と言うことで、ドラマの導入部、主人公の芳根京子が研修医として配属され働き出すところは、4コマ漫画のような羅列で病院内の雰囲気を描き出す。正直、この辺を見て、このドラマ大丈夫か?と思ったところがある。病院の話の割には軽いと言うところ。で、最近は研修医が辞めないように、5時退社は当たり前で、控え室にお菓子まで用意されてると言う展開。これは、いろんな病院で違うとは思うが、病院にも働き方改革が若い方から適用されてると言うことか?とはいえ、24時間で患者を見るのが病院である。そんなに甘い世界ではないだろう。
タイトルに年齢が入っている。それも26歳という半端な数字。実際の芳根は27歳。年相応の役ということだろう。とはいえ、この人はあまりデビュー時から歳をとっていないように見える。ということで、そんなにシリアスで重い役はやらないでここまできた。だから、今回も軽い感じの役ではある。それでいいのか?
最初に出てきた奥田瑛二は病院長なのですかね?何かと研修医に目を向けている優しい感じは好感が持てる。そして、彼がいることでドラマはシリアスな感じになっていく。同じようにシリアスな空気感を作るのが木村多江。この人も雰囲気が変わらずにいる。そして、研修医との食事で、女医の結婚事情を話すところなど、なかなか上手い説明。というか、木村自身が未婚という設定で、まあ、家族を優先するか医師としての自分を優先するかという話。こういう細かいネタが入ってくるのは、原作のテイストなのだろう。
そして、芳根の指導医が鈴木伸之。この間まで野球選手やってましたけど、彼の優しい顔ならこの役も十分似合う。結構、マルチな役柄ができる人ですよね。そして、初回では、彼の前で芳根が点滴の針を刺せるまでというところ。芳根が鈴木に手をかかえられながら、そのやり方を教わるところでドギマギしているのは、彼との恋模様を描くということか?とはいえ、彼女には渡邊圭佑という恋人がいて、TBSのドラマだからベイスターズファンという設定だが、やはりこちらは会う機会が少なくなって恋の消滅という感じでしょうな。渡邊圭佑、最近こういう脇役が増えてますよね、芝居できる方なのでちょっとかわいそう。
そして、まずは患者の体調を上司に知らせずに患者を危機に陥らせてしまい怒られるが、クライマックスではコードブルーが出て駆けつけると芳根が一人。そして、必死の心臓マッサージで人の命を助けるという展開。この辺りは一気にシリアスなドラマになり、やはり医療ドラマなのだと思わせる。そう、このシリーズは、コミック的な小ネタと医療ドラマのシリアスな感じのバランスをどうとるかが成功の鍵のようだ。ここら始まって、芳根がどんな感じで医者らしくなっていくかが見どころだろう。