「イップス(第10話)」 深夜バスと新幹線のトリックを見抜くところはよくわかんなかった。
「歪な十字架」の模倣事件の話でクライマックスを盛り上げるのかと思ったら、それは最終回だけでやるらしい。そのくらい、このドラマが薄っぺらいという事でしょう。
で、今回は記者の野村周平が親を亡くした10年前のトンネル崩落事故の復讐で二人の男を殺したという話。場所は神奈川と東京だが、その殺人の時に野村は大阪に行っていたというアリバイを作る。深夜バスに自分の携帯を仕込み、忘れ物として処理させ、次の日に新幹線で取りに行くという流れ。結構、面倒臭いことやってるのだが、これが、最後に警察のバカリズムに簡単にバレてしまうという流れだが、バカリズムが何故にこれがわかったかは出てこない。いつものことながら、このドラマ、最初から犯人を疑うのはいいが、そこにこじつけるための流れがちゃんと書かれていないものが多い。今回も、いい加減だよね。
そして、その野村の恋人がバカリズムの姪っ子だったという設定もなんか必要なのか?と思ってしまう。そして、その姪の誕生日に指輪をプレゼントするとかいらない話も入ってるし、今回も篠原涼子が一緒にいる意味がよくわからない。とにかく、いつものことだが、篠原はいらない探偵おばさんなのだ。で、イップスのことはどっかに放ってあるし、10回目に至って、本当にこの主演の二人のキャラが全く面白くならないのはある意味すごい。
で、今回の話で、犯人が自分のことを「令和のねずみ男」と名乗っていたのであるが、それが「ねずみ小僧」と「ねずみ男」を間違えていたという話はいるのか?犯人の頭の悪さをくすぐって落とすみたいなやり方もあまりスマートではないですよね。それよりは、犯人が自分は「ねずみ男」みたいな嫌われ者なんだよというような話にした方が面白かった。とにかく、このドラマ、事件のさまざまなフラグの立て方が面白くない。
で、結果的に、恋人が殺人犯だった姪っ子も、それによって勉強したような感じでもないし、そう、事件がいつも最後に何か教訓めいたことを表現するような展開ではないのですよね。まあ、とにかく、犯罪を行うときは、ちゃんと解けないだろうトリックを作ってから行いましょう。あと、警察と関係ないおばさんとは話すのはやめましょうというところか?
ということで、篠原おばさんに感心することもなく次回が最終回。弟の染谷将太に色々疑いが行きそうだが、ここまで染谷もほとんどうまく使われていませんよね。本当に、脚本下手すぎです。コンテンツが飽和する中、こういう質の悪いドラマが増えるのだけは勘弁です。