「イップス(第5話)」 法廷のすぐ外で起こった事件に首をつっこむが、警察が何もできない感じはおかしい。
今回の事件、渡部篤郎が田中要次を突き落として殺すという、なかなか豪華に見える事件。そう、こちらの方が、主演の篠原涼子とバカリズムよりも豪華に見える。いや、逆に考えれば、彼らがよくこの役を受けたなと思うところもある。まあ、昨今、芸能界の景気も良くないみたいで、本数こなさないと大変というところはあるのでしょうね。
で、今回の事件ももう一つコクがなかった。そして、やはり最初の事件現場の見せ方が上手くない。というか、冒頭で、渡辺大知が喫煙ルームにいるところから始まって、この事件現場でも、渡部も田中もタバコを吸っている。その事件前にもタバコのアップとかが出てくる。そして、事件が起こった後で、渡部は田中の落ちていたポケット灰皿を拾うし、現場には、渡部のもの?と思われる吸い殻もアップになっている。だが、この後の話でタバコの話など一切出てこない。これ、演出がおかしいのか?脚本が変わったのか?推理劇的にはダメでしょ。
そして、今回は、次回の布石らしく、途中でバカリズムが消えてしまう。これ、事件が終わってからでも良かったのではないか?彼の代わりに、篠原の弟の染谷将太が事件解決のバディになっているが、これは、事件解決のネクタイの話が出てくるからでしょうか?
だいたい、警察が介入しない中で、渡部が推理小説家に対し自白するなんてことできないでしょう。そう、そこまで篠原が圧を感じさせる演技をしていないのですよね。このドラマは、自分の職業を超えたところでコトが起こってるのがおかしい。というか、警察が篠原を事件現場に入れることを許してるのから変なのですけどね。そういうのをちゃんと普通に守った上で篠原が探偵ごっこする感じにしないとね。
そして、今回の犯罪の動機は、渡部が自分の妻を死に追いやった事件の相手の弁護をした田中が許せなかったからということであって、その辺のドラマを描いていないからコクがないのですよね。というか、このドラマはそういう人間ドラマを描く気は最初からない?
そして、タイトルのイップスを治す感じも全くないのが困ったところなのですよね。篠原涼子がここまで事件好きでそこに首突っ込んでいっても、まだ、小説が一行しか書けないってありえないでしょう。
次回はその「イップス刑事」が誘拐されるという流れのようですが、とにかくも、このドラマはバカリズムが活躍しないと面白くならないのですよね。その辺りは、バカリズム自身が一番よくわかってらっしゃるとは思うのですが、ドラマの後半、その辺り修正していっていただきたいものです。