「ビリオン×スクール(第2話)」AIを使えばいじめは無くせるという幻想
まずは、冒頭で新発明のメガネを試している山田涼介。目の前の人の顔が代えられるという優れもの。わかりやすいように、ノイズが入るが、できるならそれはやめてほしい。確かにこれは少子化問題を解決する策となるかもしれない。そう、どんな〇〇でもこれがあれば美女に変身。あなたに幸せなSEXライフが!みたいな感じになる可能性はある。そして、風俗も顔で選ばぬようになれば、女子なら誰でも小金稼ぎができるみたいな感じになるのかもしれない。教育にAIがどう使えるかというドラマに、こういう話をすると不謹慎だという方も多いとは思うが、この世界、つまりネットの世界はアダルトコンテンツがあってこそここまで進歩したともいえ、それは今でもそうなのだ。
そう、Facebookだって最初は大学内のマッチングアプリ的にできていったわけだし、所詮、人類はそういうところから逃れることはできない。ただ、こういうメガネができたとして、そこに広瀬すずや今田美桜の顔が勝手に使われるようになると、やはり個人情報的なもの、所有権的なものが曖昧になってくるわけで、本当に未来は面倒臭いし、それを解決するのは金だけなのか?と思うと、まあ、あまりすばらしき理想を掲げても仕方ないよねというところ。
それはともかく、今回はクラスの上坂樹里がいじめられていて、それを山田が解決する話なわけだが、最後にシャベルカー使って、いじめっ子のアジトをぶっ壊すというのは、ぜんぜん、いじめ解決にはなっていないよね。「GTO」でこういうのよく出てきましたが、今の時代にこれはどうなのですかね。そして、最後は精神論で解決しようとしているのは、ちょっとドラマの流れとしては、新しくないし、面白くもない。
最初に、タブレットでアンケートとって、その推し圧みたいので、何か不自然な生徒を洗い出すというのは面白かったし、これは、少し経てばできそうな技術だ。だが、先にも書いたが、解決方法も新しくないわけで、AIがいじめを解決できるか?という問いに関しては、まあ、まだまだというところ。そして、ドラマ的にも、結果的にいじめっこが苦しんでるだけで面白くない。まあ、前回、山田側についた水沢林太郎が、身を挺していじめをなくそうと頑張る姿も新しさを感じませんでしたね。
とにかく、山田のこのドラマでの使命は、あくまでも今の学校というシステムをAIでユートピアにして、ビジネスとして成功に導くことなのだろうと思うが、どうも、古臭い学園ドラマになってしまっているのは、面白みに欠けるというところ。