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「ペンディングトレイン~8時23分、明日 君と(第3話)」漂流物語なのだが、その割にはサバイバル感が足りない気が・・。
今週のミッションは、食料を得ることなのだろう。まだ、タイムスリップして3日くらいだろうから、全員にそれなりの体力があるのはわかるが、少し理路整然としすぎているような感じはする。3日と考えると、中国人が持っていたお土産と思われる食料も結構賞味期限ギリギリのところで出てきた感じ。あと、この漂流したところの気温みたいなものがよくわからないが、結構薄着でいられるようなので、気温は高め。そうすると、食料を貯めておくことができない気がする。そういうような話にはならないのがラノベテイストから抜けない理由だろう。だいたい、植物学者を乗せておいて、食をつなぐみたいなのは無理がある。
「ロビンソンクルーソー」のような古典から、こういう漂流ものは、数々描かれてきた。そして、だいたい、つまらないことでの諍いが起きたり、食糧の取り合い、男女がいることでの仲違いなど、そこに人間の本性を見せることが主旨となっているようなものが多いと思う。多分、そういうドラマは最後まで続くのだろう。だが、これ人数が多すぎるのも話が作りにくい。
そして、この話はスマホを持って生きるものたちが漂流する初めてのそういう物語かもしれない。そういう意味では、まず、デジタルデトックスもまともにできないようなものたちにこの生活ができるのか?ということだ。正直、電車一両の中にそんなにコミュニケーションが得意でないものもいるだろうし、そんなに気軽に相手を信じられる時代でもない。ここに描かれるような規則的な生活がすぐにできるとは思えない。
ここでは、赤楚衛二と山田裕貴がソリが合わない感じに描かれるが、実際はこういう仲違いみたいなことがあちこちで起こるのが本当のところだろう。ある意味、杉本哲太だけが、人間らしくも見える。今回、最後に出てこなかったが、マタンゴでも食ってマタンゴになっていることはないのか?先週は彼が攻撃されたところで「猿の惑星」になったのか?思ったが、とにかく彼がキーマンだったりもするような気がする。今日は、彼が出て行ったので「およげ!たいやきくん」の歌はなかったですね。
皆が、それなりにおとなしくなって、理路整然とし出したのも、日本的な流れに見える。このドラマ、外国人が見たら「こんなことはありえないが、日本人だからね」というかもしれない。それはそれでいいのだが、こんな中で自分の身の上話し出す余裕があるのもおかしいよね。そして、他人のプライベートを気にする者にも不可解さを感じたりする。古川琴音が、「赤楚と山田のどっちが好き?」みたいなことを言い出すのも、いくら阿呆な女でも言わないだろうと思うしね・・。
そして、傷害で追われている犯人が一緒に乗っていた話が流され、先週から遠目に逃げているのがそれらしい。猿ではなかった。しかし、ここまで食うものもないのにいつも走ってるが、元気である。そういう点も、あまり現実を考えていないシナリオであることはよくわかる。
そして空にオーロラが見えても驚かないし綺麗だとも言わないのは何故?この人たち、感情も普通でないが、対応の仕方ももう一つ人間らしくない。まあ、今の日本人がこのくらい飼い慣らされた集団なのだよとでもいいたのだろうか?オーロラを見せた後で出てくるトンネル内に光るもの。これがSF的な展開を起こしたものなの?あまり、興味深く見えてこないのが辛い。
だいたい、飛んだところが戦国で一緒に戦うというような話ならドラマは作りやすいが、これ、どうしようもないものね。そして、やることもない。あるとしたら、ケンカとSEXくらいか・・。「あなたがしてくれなくても」の4人がここに一緒にきたら、それなりにドラマ作れそうではあが、・・・。
設定が大胆な割に話が面白くないのは、どうなのでしょうね?金曜ドラマにしてはコクがないですよね。