「院内警察(第2話)」鍋で食べるラーメンの味か・・。玄里とベンガルの物語。
今回の最初に出てきた、でんでんの秘密情報と幽霊騒ぎが事件の鍵を握っていたりして、彼、このドラマで結構重要な人物なのね。
今回の話は外科医の玄里が、瀬戸康史に手術の担当を奪われるところから。これ、最終は患者の意思で決まるのだろうから、天才と呼ばれるような外科医は手術の予約が絶えないという事だろう。確かに経験値は重要だし、こういう争いは、実際の病院でもよくある事なのでしょうな。
そして、国会から逃げるために検査入院してきたベンガルの主治医を言い渡される玄里。完全に、捨て駒扱い。どちらかというと、いつもクールな役が多い玄里さんですが、今回は随分と人情話の主役みたいな感じ。
で、ベンガルが桐谷健太と鍋から食うインスタントラーメンが、印象的に映し出される。それが、玄里の亡くなった父との思い出に重なり、最後にそれが玄里自身で繰り返される構成。今風にアレンジした人情噺にラーメンのぐつぐつがなかなか似合っていました。
まずは、ベンガルが特別室でゲームをしているところを写真を撮られ、それがネットでリークされてしまう。つまり、偽入院である証拠を取られてしまい、病院側の評判がおち、特別室のキャンセルが相次いでしまう。つまり、特別室に入るような人は何かと知られたくないようなことがあり、隠れ家としてそこが使われているということ。実際に、そんなものかどうかは知らないが、病院というビジネスもいかに金持ちから銭を取るかということが存続に大きく関わるのだろう。そういうのはどうかと、本当に思う私であります。
そんな中で、玄里が、ベンガルが咳き込むのを不審に思いCT検査を行うと、手術が必要な球部大動脈瘤があることがわかる。患者が国会議員だから失敗は許されない手術ということで、瀬戸が執刀することになるが、今度はベンガルが玄里に執刀してほしいと言い出す。主治医は玄里で、見つけてくれたのも彼女だからということからだ。ベンガルが国会から逃げてきてとんでもないやつかと思ったら、子供好きだったり、基本的な道理はわかっている心優しい人間だったというオチはなかなか泣けてきたし、ベンガルとしてもこんな暖かい役をやるのは珍しいのではないか?玄里とベンガルの演技で今回は良いドラマが作られた。
そして、幽霊探しは、その犯人が玄里で、手術の縫合の練習をしていたのを幽霊と間違えられたということもわかる。ということで、最後はさとうほなみと共に、院内交番でくつろいでいたりする。つまり、このドラマ、桐谷が毎回味方を増やしていくような流れなのでしょうな。多分、桐谷が追っているのは、瀬戸の手術の失敗の隠蔽というネタ。あと2、3回、見方を増やしたところで、その本題に入ってくようなドラマなのですかね。病院で起こる事象を少し違う視点で見ることで、ただの人情噺が、少し新鮮に見えてくるのは良い傾向だと思います。
とはいえ、長濱ねる、邪魔にはなっていないのですが、もう一つ派手さもないのでここからどうなるのか、少し心配です。