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「約束 ~16年目の真実~」16年前の冤罪の真相を探りにきた刑事が、新たな殺人事件にほくそ笑む

 中村アン主演のオリジナルサスペンスドラマ。中村アンという人は、こういう不思議な刑事が似合う人だ。この間「ONE DAY」でも謎の女役が似合っていた。ただ、もう一つ派手はあるが、前に出る感じが少ないという感じ。その中村の主演ドラマ。彼女自身の成長につながるのではないかと思ったりした初回であった、

クレジットに流れた主題歌が気になった。なかなか刹那い歌声。歌のタイトルは「batterfly effect」。昨今、NHKの「映像の世紀」のサブタイトルにも使われているが、蝶の羽ばたきが世界を変えるみたいなことが、現実に起こりそうな世の中ではある。そして、それはネット社会だからこそ、自分の気持ちが思わぬところに届いたり、隠してあった真実が突然に浮かび上がったりすることがあるわけだ。ドラマの雰囲気にもなかなかあっていると思った。そして、この知らなかった野田愛美という歌手の歌をネットで拾う。なかなか歌声と共に、メッセージをちゃんと伝えられる歌声には共感が持てた。少し聞き続けようと思う。

ドラマは、まずは刑事の中村がこの舞台の望野市という彼女の故郷に転任する三日前の話から。プロファイリングで、死体の第一発見者が犯人だと言い当てるシーン。中村の脳裏に映る再現シーン。これ、彼女が高校の時に映像研だったというところにもつながるのだろうか?彼女の刑事としての優秀さも明確にしたファーストシーンを経て、田舎の街に凱旋する風景。これ、もっと西部劇っぽくしても良かったのでは?多分、そんな復讐ドラマが始まるのだから・・。

そして、着任したところの課長が岡部たかし。ラストに課内の監視ビデオを見ているシーンがあるが、これ、岡部が犯人説もあるみたいな・・。まあ、最近は印象的な使われ方をする役者になったことはよくわかった。

そして、刑事としてバディになる横山裕との関係も色々とドラマになりそうだ。初回から、横山が中村を監視する宣言。ただ、横山の元上司というところは、横山を優秀なのかどうか疑うことも必要かとは思わせる。

そして、多分、皆が容疑者的になっていきそうな、同級生メンバー。織田梨沙、森永悠希、佐津川愛美、そして細田善彦。なかなか味のある役者を揃えている。こういうキャスティングが地味だと面白さに欠けるので、なかなか良いと思った。そして、最後に出てくる細田は、一番怪しく出てくる分、犯人ではない気がする。まあ、ラストに新しい殺人事件が起こり、16年後のゲームスタートである。

そして、それが始まったことでほくそ笑む中村アン。ある意味、刑事が殺人が起こったことで笑ってどうする?というところだが、このドラマそういうドラマなのだろう。あくまでも、刑事の復讐劇だ。そういう意味では、この前までこの時間でやっていた「めぐる未来」とダブるところがある。偶然だろうが、まあ、こっちの方がわかりやすいし、ドラマの導入としては興味深いが・・。

ビー玉口に詰め込んで殺人するっていう変態性は、江戸川乱歩か横溝正史風か、どっちに流れるのか?という興味もあるし、中村のプロファイリングシーンが毎回出て来そうで、その辺も楽しめそうな作品に見える。まずは2回目を期待!


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