「オールドルーキー(第5話)」當間あみの女優としての可能性を感じさせる、印象的な話
先週の神尾楓珠から綾野剛への電話がもう少し盛り上がるのかと思いきや、そこは触りだけ。だが、この話が綾野を勉強させ、海外移籍のエージェントとして彼が成功する方にベクトルが動くことは間違いないところだろう。そして、今回の最後には正社員になれるという流れも。まさに、ドラマは大きく後半に入っていく。
そんな、前半のターンを彩るのが、フェンシング。そして、アスリートを演じるのが、今15歳の當間あみ。この間、「妻、小学生になる」で、小説家に憑依される高校生の役でドラマデビューしたばかり。ゲスト出演とはいえ、ここまでヒューチャーされ、その、女優としての可能性を見せつければ、ここ数年は、ティーンエージャー役としては、彼女の時代がくると言ってもいいだろう。上白石姉妹や、浜辺美波などが、もう20歳のレディを演じる時代、この年齢で、ここまで表情の振り幅を変えて役を演じられる女優さんはなかなか貴重である。
しかし、フェンシングのユニフォーム姿がよく似合う。立ち振る舞いもちゃんとできているし、このまま、フェンシング青春劇を撮ってもいいのではないかと思わせる。まさに、ヒロイン登場的な神回にも見えた。
そして、アシストするのは、綾野剛と中川大志。この二人のバディ感みたいのもなかなかよかったし、アスリートファースト的なビジネスマネージメントのあり方みたいなものがわかりやすく描かれていた。まあ、綾野が勝負するところが、少し熱すぎる感じはしたが、スポーツの昂りって、やっぱりプレイしないとわからないというのは、アスリートだからこそわかることなのでしょうね。このドラマでは、どちらかといえば、傍に回っていた中川も、この回は最後は熱く存在感を示していた。日曜の夜に、こういう熱いのはいいですよね。
そして、當間あみ。なかなか、女優としてのバランスみたいなのがいい。そして、眼力をさまざまに使い分ける感じも。まだまだ、あどけない表情なのだが、前を向く雰囲気、そして大きな可能性を感じる。まだ、15歳という事で、学業との生活バランスもあるのだろうが、ある意味、頭の良さみたいなものも感じるので、大切に育てて行ってほしいところですね。とにかくも、次のお芝居の機会を見るのが楽しみではある。
このクールのドラマも、巷では視聴率的なもので、成功、失敗を言われ出す感じになってきている。私から見れば、それなりのスタンダードな感じなものが多い印象。とはいえ、このドラマのように、今までに描いてこなかった舞台のドラマに関しては、やはり興味深いし、どう、クライマックスに向けて高揚させていただけるかは、楽しみなところ。まずは、次回というところか!