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「めぐる未来(第8話)」真犯人確定で全てが終わったかと思った後の2話とは?

真犯人が特定され、今までの流れがわかった今回だった。前回で、萩原利久が昔助けた男がDVの加害者であり、それを助けたために人生が狂った家族が犯人という流れははっきりしたが、それが刑事の田中偉登だったとは、なかなかわからぬ展開。というか、それを上司の勝村政信が察知しないのも困ったものだが、勝村だから仕方ないか?

というよりも、勝村がいることで、視聴者の目は少なからず彼にフォーカスがかかることで、後ろにいる田中にはほぼ興味がいかないというのがこの演出のうまさではある。人は、構図の中の興味のあるものにしか目はいかないもので、これは手品師の技の基本であることは有名である。

しかし、この田中という刑事、この告白を聞くと萩原を子供の頃から追いかけていていつか殺してやろうと思っていたのだろうが、彼の時空を超える病気のことには気づかなかったのか?前回も書いたのだが、田中自身もいろんな罪を犯しているのに、それが亡くなって次の時空になる感じがわかっていなかったのか?この辺の時の扱い方の雑さはドラマを混乱に陥れているだけだ。

しかし、萩原自体を恨むのはわかるが、彼が愛する人である、早見あかりや佐伯日菜子を殺そうとするのは違うだろう。そして、香音を殺すに至ったことは蛇足もいいところである。つまり、彼の恨みのフォーカスは明確なのに、その周囲にまでも傷つける様は犯罪者の心の振幅が妙に大きくなって、その人間の周囲全てを壊したくなるということなのだろうが、かなり精神的には傷んだ状態だ。

現在、警察に入る際にはどんなことを検査しているかは知らないが、こういう心の傷みたいなものは洗い出さないのだろうか?最近は当たり前のように出てくるプロファイラーの話に結びつければ、この男のかなり暗い感じはわかると思うのだが・・。まあ、ポーカーフェースが上手かったというのはあるのだろうが、しかし、それだけに、見ている方からしたらクソ野郎であり。この行為をすることで自分が被害者であった悲劇を「そんなのどうでもいいじゃない」と周囲に思わせてしまう効果さえあるのは悲しいことである。

前回の流れで、萩原が戻った過去で早見にLINEを送り、早見が死んだふりをしていたのはよくわからなかったが、そこがうまく作用してなかなか面白い種明かし回にはなっていた。が、時間移動の話はここでは関係ないよね・・。

そこが不満だと思ったら、この話は後2回続くようで、そこでこの病気の意味や、時空のカラクリみたいなものを見せていただけるのだろうか?まあ、とにかくも先を見るだけか。

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