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「モンスター(第8話)」裁判員裁判は臨場感がキーポイント!?
先週もそう書いたが、もう一つ扱うネタに面白みが欠ける気がする。今回は闇バイトの高校生の話。そして、その裁判が裁判員裁判であることが今までと違うわけだが、そのことを趣里が論じるのは最後の最後。まあ、わかりやすい話ではあったが、裁判の内容のすり替え的なところはちょっと見ている方も肩透かしを喰らわせられた感じ。
で、最後のオチに引っ掛けるように、YOUがマッチングアプリに登録する際に年齢フィルターで却下されるという話が出てくる。どうでもいい話ではあったが、そのアプリの中にジェシーのなりすましがいたというのは笑ってしまった。まあ、こういうアプリの中にはジャニーズのなりすまして的な顔をした人物はいっぱいいるのだろうね。
で、事件は、闇バイトごっこをやっていた4人組の高校生が侵入した家の主人(石野真子)に出会してしまい、石野が怪我をして事件になったということ。検察はこれを闇バイト斡旋の元締めキングの仕業と見て、キングを捕まえるために徹底的に裁こうとする。
というか、この4人がやったことは闇バイトとしては一般的な特殊詐欺ではなく、ただの空き巣である。そう、これを闇バイトごっこというのもおかしい。空き巣は捕まえなきゃダメだろう。
と思ったら、石野と、4人組の主犯とされる坂元愛登はバイト先での顔馴染みだった。だから、最初に出てくる実行現場では、坂元と石野は目を合わせて知らぬふりをしたわけだ。ということで、この犯罪というか空き巣騒ぎは石野にとってもどうでも良かったというオチ。
だから、検察の近江谷太朗が、キングを捕まえるために彼らを責め立てたのは全く筋違いだったわけだ。かなり阿呆な検察である。
で、趣里は、裁判員裁判は、臨場感が大切とばかりに、話を全く違う方向に転換。石野が60歳を過ぎて就職ができなくなり、戸籍を偽造、そして年齢もサバを読んでいたという事実に対し、裁判員の同情を買おうと流れを作る。
で、このネタを掴む時に、「相棒」に出ている父親のように紅茶をついでからの、スーパーで「買い物ブギ」を歌うおばさんに、福来スズ子のような紛争でアタック。これ脚本に書いてあったどうかは知らないが、わかりやすいパクリごっこであった。まあ、こういうシーンを他のシーンとうまくシンクロさせてるのは趣里の芝居の妙ではある。
とにかくも、最後にこの話をするときに、泣きバイのように涙を見せながら訴える趣里。ほぼ、茶番だが、こういうのは確かに裁判員受けはするだろう。それが、臨場感というのかどうかはよくわからない。
で、今回も何回も出てくる古田新太。キングのネタで繋がりがあるようだが、全くわからないところがいいのかもしれない。ドラマは後2回、この親子関係どうなるのでしょうか?