「クロサギ(第2話)」親の敵をどのように取っていくかが見どころ?
ラスト、平野が警察の井野脇海に殴られる。本当の警察がこういう態度は取らないだろうが、このドラマの話自体がアンタッチャブルな世界なわけだ。そういうふうに見れば、平野の敵である坂東彌十郎や、敵であり詐欺の師匠である三浦友和も、これだけのプロの詐欺師というのも、なかなかあり得ない話なのだろう。まあ、芸能人との引き合わせ屋みたいなのはいる気がするし、ネット内の詐欺情報は底なし沼なのはわかる。そういう、リアルとフィクションをうまく絡めて提示しているから、ドラマとしての面白さが出ているというところだろう。
黒島結菜が大家さんが平野と知って驚きはするが、その親たちは平野に好感を持っていたりするのが描かれるのは、前回とは違うところか?船越英一郎は、今後も彼に協力することはあるのか?
つまり、平野の優しい人間性が今回は最初からピックアップされている。アパートの老人の詐欺被害を助けてやって、アパート全体の住人をもそれなりに考えている感じは、この主人公に対し、視聴者が引き入れられる有効な材料だ。初回からここまで、平野がアンタッチャブルなヒーローとしてうまく定義づけされている。
そして、黒島は今回は親の詐欺被害を助けらた身であり、最初から平野に対し、ある意味悪いやつだとは思っているが、人間に対しチクチクしていないのは前回の堀北真希とは違う感じだ。大学で時任勇気と絡むシーンが多いが、時任自身が平野と対峙することもあるのか?その辺も楽しみなところ。しかし、彼、お父さんの優しい感じだけを受け継いでるような感じですよね。
あくまでも親の敵である坂東と三浦をどう追い詰めていくのか?ということがドラマのクライマックスなのだろうが、坂東と三浦の存在が最初からダイナミックすぎる感じがするので、そこにどう飛び込むかなのだろう。今回の芸能人のファンを騙したり、カードを使った不正をするような話は小さすぎてドラマとしてはあまり面白くない。額も大したことなかったしね。多分、今後事件がスケールアップしてテンション上げていくということなのだろう。
次週は先週最後に出てきた山本耕史も出てくるようだ。詐欺師がどんどん集まってくる感じは面白い。その中で、どうのように、平野の復讐という野望が成就されていくのかが重要なところと、そこに井野脇らの警察がどう追い詰めていくか?まあ、昔から詐欺話というのは、、狸のバカし合いで、ある一面はコメディ的なところがある。そういう部分と、もう少しドラマにスリリングさがあっていいかなと思ったりもする。
主役の平野は、前作当時の山Pに比べて、遜色ない芝居はできていると思う。黒島はやはりもう一つテンションが乗り切れてない感じですよね。まだ、キャラクターが出来上がっていない?とはいえ、次回が見たくはなる作品にはなっている。