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「法廷のドラゴン(第2話)」18年間の研究と不倫の精算、そして未来への希望

今回は、訴えられる側、それも一億円の損害賠償。そこで使う将棋の手は、「ごきげん中飛車」に「持将棋」とな。将棋の意味はわかるが、それがこの訴訟にどう繋がるのかはよくわからない人も多いだろう。ただ、将棋盤を見せられるだけで、なんかドラマチックになっていく感じが出るのはなかなかすごい。そして、その将棋盤の上で将棋を指すように訴訟を進める上白石萌音はなかなか鋭い目をしていて心地よい。

で、その相棒になってしまったような高杉真宙。上白石の家に入り浸ってる感じになってくるが、まだ決して上白石に恋心を感じているわけではない。あくまでも訴訟を将棋に例えて進める上白石についていくのがやっとと言う感じが面白いと言うところ。

で、今回の話は、清掃婦の山口紗弥加が大学の研究室にある実験装置のプラグを抜いてしまったために、その研究が続けられなくなったと言うことで、教授の加藤雅也から一億円の賠償請求を受けると言うもの。

その研究は「粘菌」の研究で、ここまで18年間続けられていたもの。そして1億円とはその18年間の研究費用。ここから、研究が完成しそこから研究結果が稼ぎ出す額は入っていない。そして、彼らは早急に減額をしても解決しようと申し出てきた。

そこに不可解さを感じるが、山口はそれに乗る気はない。そして調べていくと、山口はもともと加藤の研究室の研究員だった。そして同じ18年間不倫関係にあったと言うことがわかる。その不倫に関しての負債と研究での負債を比較して勝ち負けを決めようと考える上白石たち。すると、不倫で一億円を超えるような金はかからないことがわかる。

だから、最近の話題の性加害で9000万円など絶対おかしいのですよ。それだけ醜いことをやったと言うことです。示談したからいいとか、そう言う問題ではなく、犯罪として訴えられたら勝ち目がないことをしたと言うことですよね。話が全く違うところに飛びましたが、不倫というか、男女の問題を金で解決するのは無理ですよ、本当は。そして、変態は犯罪です。だから変態を幇助したテレビ局は「変態でなければテレビじゃない」とでも思っていたのでしょうね。ただただ嘆かわしい限り。

話を戻す。そう、上白石の目論見は外れる。だが、山口の部屋を訪ね、彼女が今も研究のことを忘れていないことを知る。そして話すうちに、この訴訟が起こされ、山口がそれを受けた意味がわかる。山口は加藤の研究が他の国論文で先に発表されそうなことを知る。加藤は自分の地位を守るためにそれを隠そうとするが、山口はそれを攻めると言う構図。ここのところ、あくまでも男は女々しいみたいな話だった。結果的には、加藤の賠償額は2000万円程度と見積もられ、山口が不倫で受けたことの賠償額の方が大きいという結果なのだが、こういうの金で換算するものではないですよね。

前から書いているが、最近、加藤雅也はこういう女々しい男の役が多くなっている。いい男がなんか見ていて辛いのだが、この辺りご自身で役を選んでいるのでしょうかね?もっと、男らしい役をやらないとね・・・。

それに対して、山口紗弥加。彼女もバイプレイヤーとしてよく使われるが、本当に色々な役ができて素晴らしい。今回も、感情を外に出さない役を見事に演じて、そして、最後には「何かを終わらせたら何かを始めないとね」と未来を見つめる言葉を残す。最近の女性の描き方はこう言うのが多いですよね。不倫や男女問題でダメになるのは男の方だと時代がいっているようだ。

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