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「あのクズを殴ってやりたいんだ(第2、3話)」ボクシングと恋愛が本格始動、そして三角関係?

2話と3話を続けてみる。2話では、奈緒のボクシング修行が始まる。そして、岡崎紗絵から、縄跳び連続500回続けられたらジムの入所を認めると言われる。500回となると持久力が必要だろうが、その前に筋肉痛に悩む奈緒が面白かった。ある意味、これでこのスポーツの初動の大変佐みたいなものを知らしめようとする脚本なのかはよくわからなかった。そう、脚本の意図としてボクシングがどういう意味を持っていくかは大切なところ。

そして、そんな筋肉痛の奈緒の前に現れる玉森裕太。金髪の少しダーティーな彼はそれなりに格好良いが、どんな役に使いたいか?といわれるとなかなか難しいところ。ここでは、相手を殺してしまった過去がある元ボクサーだが、もう一つそのイメージが湧かない。顔が優しすぎるからだろう・・。

で、役所の専属カメラマンとして雇われる。これ、3話の最後に過去の事象がバレてクビになるのだが、どういう経緯で彼がこの仕事を受けるようになったかは描かれていない。そこ、結構、大事だとは思うのだが、出来上がった商店街の広報冊子の中身を見せることで、彼が人の優しさをとれるカメラマンだったということだろうとは思う。そう、玉森の人間性の描き方がもう一つうまくない感じはする。

それに対し、奈緒の少しデフォルメした公務員姿は、迫力満点ではある。3話でジムに入所し、岡崎に指導を受け、まあ、素人丸出しでどうなるかと思ったら、ネットでボクシングの基礎を勉強。次の日には、「ボクシングは物理だ」と言い出し、見事に、岡崎を頷かせる感じも奈緒だから納得させられる。ここ、初回のクレーンゲームのやり方に似てますよね。この物理脳を使った話がこれからも出てくるのだろうか?

二回目の最後でも、玉森が試合で人を殺した話は出てきたが、三回目の終わりで明確にし、ここから、玉森のアイデンティティ回復の話が始まるのだろう。彼がボクシングに戻るかはわからないが、今のホストみたいな女たらし演技がどう変化していくかは興味深い。ボクシングドラマっていつのは、あくまでもアウェイからの回帰がテーマであるべきですよね。

そして、そんな周囲が動き出してる感じの玉森が最後に岡崎と抱き合う。それを見てしまう奈緒。まあ、お決まりの三角関係の始まりなのだろう。そう、ボクシングと恋愛話のバランスの取り方がこのドラマの重要なところですよね。ここまでは、今ひとつ初回からギアチェンジができていない感じがする。主役二人のキャラをどう使いこなして、面白いボクシング話を作るか?というところ。作り手がTKOされないよう頑張っていただきたい!


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