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「クロサギ(第5話)」上海マフィア相手にするには、緊張感が足りない気がする

ここで前半戦終了ということなのだろう。平野の親を殺した仇ということで坂東彌十郎を倒すことが一つの到達点ということなわけで、そういう意味ではもっと激しい詐欺合戦みたいのが行われると思ったが、三浦友和がバックにいなくなった坂東は、頭があまり回らないという役柄だったようだ。ラスト、彼がピストルで自決を行うところは、あまりセンセーショナルに感じず、なんか虫ケラが落ちていくような感じに見えた。

つまり、このドラマ自体は、世の中の結構な裏社会を描いているわけなのだが、全体的に出演者たちにアウトサイダー感がない。そこに持ってきて、上海の連中はほんまもののワルの格好で出てくるから、見た目だけでは、平野が勝てるわけないだろうと思えてしまうわけだ。マフィアの2団体をうまく巻き込みながら、坂東が逃げ切ろうとするところを、警察も巻き込んで、そこからすり抜ける感じの平野だが、こんなにうまくいくとは思えない。

だいたい、そこに日本から井之脇海が1人勝手にやってきているのも何か不自然。こういう場合、上海の警察に協力を求めて一緒に動くだろう。そうしたら、また平野も逃げきれなかったかもしれないし、もっと走って体力使わなければいけなかったかもしれない。そう、このドラマ、いまひとつ走る感じがないのは面白みにかける。一流の詐欺師なら、いろんな局面を考えて身体も作っているだろうし、運動能力の高さも一つにウリにならないと、アクションにはならない。私的には、活劇を望んでるから、ただのマネーゲームの中に嘘を紛れさせるようなことで事を済ませようとするのが物足りないのでしょうね。結果的には、上海に飛ばなくても良かったのではないかと思う感じはした。

まあ、中村ゆりのチャイナドレス姿は魅力的でしたけれどね。この人、国籍は韓国なのだけれど、中国人の方が似合っているというか、しっくりきますね。もう少しアクションできたら、格好良さそうですけどね。

そして、日本では本業は銀行屋さんの佐々木蔵之介がやってくる。山本耕史もそうだが、一見、まともなビジネスマン的な人が詐欺師という事なのだろう。そして三浦友和は何を考えているのか?坂東も逆らえない三浦という人物は、平野の新しい父なのか?いや、最終的な敵なのか?後半戦は読めないが、それなりに面白そうではある。

そして、たびたび出てくる、もう一つ暗い表情の黒島結菜。平野が好きになっているのはわかるが、もう一つその辺がオマケ的に描かれていて、彼女はこのドラマに必要なの?という感じ。もう一つ、目立つ芝居させてあげたいですね。

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