「離婚弁護士 スパイダー~慰謝料争奪編~」高橋メアリージュンの野生味が素敵!
この手の作品はコミック原作かと思ったが、オリジナル作品。日テレ的には、この間も原作ものの制作中止のニュースがあったが、もう、安易に原作ものをドラマ化するのは懲り懲りというところではあるだろう。
で、主演、高橋メアリージュン。私は彼女の濃い雰囲気が好きである。できることなら大藪春彦原作の女豹シリーズなどをやってもらいたい。でも、日々、身体がたくましくなってきているようにも見え、アクションは厳しいか?
ドラマは高橋が男と別れたところから始まる。その男が金子ノブアキで、初回の最後にも出てくる。婚姻関係は無くなっても腐れ縁が残っているというところか?この二人の成り行きがドラマのメインテーマのような気もする。そういうミステリアスな状況がありながら、困った女のために離婚の弁護をする話のようだ。
初回のクライアントは、市川由衣。大企業の、見てくれを重視し、それを家族にも押し付けてくる夫(芝大輔)がいるということで、離婚に持っていくために、高橋が手を貸す。
二人の初接触はクリーニング店。夫のお気に入りのネクタイをクリーニングに出すも、プレミアム仕上げで、必要な日に間に合わないという流れで困ってしまう市川。そういう、決まり事がちゃんとできないことを夫は執拗に怒る。子供に対しても、ゲームをする時間をきめ、勉強を強要し、それを監視するために室内にカメラを置いて、常にスマホで監視しているらしい。そんな男が仕事ができるというのは実際おかしいのだが、ドラマだから仕方ない。まあ、基本、男にも好かれない男に描かれていますよね。
で、仕方なく、クリーニング屋で知り合った高橋に救いを求める市川。まずは、離婚訴訟で勝つための条件を説明。これは、なかなかわかりやすかった。「虎に翼」が終わった後で、こういう司法の話は興味深く観ている私。ドラマって、そういうことよくありますよね。
そして、夫の不貞と、家族へのモラハラの証拠を掴み、ゴールに持っていくことにする。30分ドラマだから、この辺りの流れはシンプルでわかりやすい。で、まず不貞だが、これは、高橋が蜘蛛の巣を作る女を送り込む。つまり、美人局みたいなことを弁護士がやる話。こういうハニートラップは実際に結構あるのでしょうね。でも、高橋の部下である渋谷凪咲は、実際に市川の夫を騙して、寝てしまってるんだよね。まあ、ここまでやるフリーランスも最近はいるのだろう。実際、売春より高い報酬がもらえるなら、それもありか?大久保の立ちんぼがスパイになる話も面白そうだなと思ってしまった。
で、モラハラに関しては、夫が自分で仕掛けたビデオが証拠に。つまり、子供が持ち出した監視カメラの中にSDカードがあって、それが簡単に高橋の手に入ったということだろう。まあ、夫はやはり頭が良くないようだ。
ということで、スパイダーと呼ばれる弁護士は、確実に自分の作った巣の中に悪党を入れて、食していくということらしい。高橋、なかなかこの役が決まっている。
初回のクライアントである、市川由衣。最近、ドラマの端役としてはよく出てくるようになったね。子供の養育費を稼ぐのもあるだろうが、こういう小綺麗な女優さんは使い勝手がいいのだろう。もう38歳だが、グラビアやってた時と雰囲気変わりませんものね。そして、芝居もそこそこできるわけで、彼女のこれからの他での活躍も楽しみではあります。