「海に眠るダイヤモンド(第8話)」人はいつの世もダイヤモンドを求め漂流する?
最後に出てきた滝藤賢一。土屋太鳳と清水尋也の子供であるようだ。すると、宮本信子の息子である尾美としのりとは似たような年頃?この辺りでなにがわかるのか?というか、今回の話の中で杉咲花(宮本信子)が神木隆之介とは結婚しなかったということがわかった。そして、尾美の父親は料理人の前原瑞樹であるということも。そういう話があって、宮本信子もちゃんぽんを食べていたり、昔のシーンで神木と杉咲が長崎一のちゃんぽんを批評していたりしてるのですよね。こういう印象の付け方は上手いですよね。
そして、前回の最後で倒れた斎藤工は亡くなっていた。で、神木の母親の中嶋朋子は、神木に池田エライザと結婚したら?と話をする。自分の孫をどう生かすかという話だが、前から書いていたが、中嶋朋子の老け役がとてもいい。彼女、今53歳。この間亡くなった中山美穂さんと同世代である。そして、この60年代において、その年齢はもう老人であり、完全に若いものに時代を引き継ぐのが役目だったわけで、そういう雰囲気を彼女が出せていることがすごいのである。そう考えると、中山美穂のお婆さん役も見たかったなとか思ってしまう。そう、ドラマとは関係ないが、届かぬことを今も考えてしまうのだ・・。
で、今回の話は、炭鉱が海に沈み、新たな場所の鉱脈を掘って、端島を存続させようという話。基本、石炭が掘れなくなって島から400人が離れていたっという話があるが、残ったものは、この島から出て行きたくないという気持ちが大きかったのだろう。それはすごくわかる。だが、端島はこの後約10年でその歴史を終える。ここで、最後に石炭が出て皆が湧き上がるが、時代が石炭を必要としなくなり、夢の残骸だけが残ったと考えて、このドラマを見ると、ダイヤモンドの夢はいかに儚いかということがわかる。それは今も同じである。あと、片桐はいりのやっている映画館が成人映画を成人映画をかけるようになったと言う話も悲しいが本当の話だろう。まだ、ピンク映画オンリーの時代だが、テレビに勝てるのはそれだけだったと言う話なのだ。
そして、現代の神木は、友人?である、安斉星来が風俗に生かされるのを助けたりする。ここ、なかなか格好良かった。それは、昔の神木が、池田エライザと島を抜けたという話とリンクするのだが、何故に彼が性急に島を抜けたかは説明されていない。ここは、結構大事なところであり、日記がいろいろ黒塗りや破られてる理由にもつながるのだろう。上手く、謎を最終話に繋げている。そして、現代の神木は明らかに斎藤と池田の孫であろう。そのあたりをどう解き明かしていくかは楽しみなところ。
あと、安西星来、かなり印象的な濃い顔立ちの女優さんだが、次期の日曜劇場にも出演しているようだ。2025年、結構な露出をしてくると思う、期待大!ちょっと先に露出始めているこのドラマに出ている片岡凛と、もっと関係ある中で共演していただきたい気はする。
現代と過去をつなぐパズルのピースが、かなり埋まってきて、そして歴史の中の不思議な縁が繋がってくる。端島というちょっとコアな舞台を通じてのドラマであるが、どんな場所にもこういう縁をつなぐ奇跡はあったりする。最後にどんな奇跡を見せてくれるのか、楽しみである。