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「モンスター(第9,10話)」ゴッホの贋作事件から産廃処理場の話に、ラストバトルはどう動く?

やはり最後は親子対決のリターンマッチなのかと思わせて、その前に20年以上前の「ゴッホの贋作」に関する父親の古田新太が担当した事件についての話が9回の話。

まあ、名画と呼ばれるものは得てしてその存在以上の値段が作られ、死んだ人を無視してマネーゲームの一つとして使われるということだ。そして、インターネットが発達した今は、生きている大谷翔平のサインボールの贋作が数多く出回っているという話をこの間テレビでやっていた。値段のないものに値段がつけられるということ自体が危険な話なのだ。

ここで扱われるのがゴッホの「ひまわり」。まあ、面倒なことに彼は何枚もの「ひまわり」をを描いている訳で、それがひとつ増えることも不思議ではないのだ。そして、日本人が描いた贋作が修復され、新発見のように扱われ、買った人間が訴えを起こした裁判があろ、それを担当したのは古田新太。そして、贋作という側からの話を画本来の素晴らしさを大衆に認めさせ、別の角度で裁判を戦ったという話。結果的には、その画は作者不詳として今は群馬の画廊にあるという話なのだが、そこの画廊主は近藤芳正。「ブギウギ」では趣里のマネージャーを演じていた彼だが、二人の共演カットはなかなか落ち着きがあって良かった。

そして、この話の途中で出てきて、東京の事務所にやってくる前田敦子。彼女は群馬の自分が住んでいる街に産廃処理場ができ、環境が変化したということでその産廃処理場の会社を訴えたいという。そして、この画の話は古田新太がここに住んでいるということの前振りであったようだ。

そして、前に特殊犯罪で捕まったキングという男もここで働いていたという。いろいろとくっついてくるドラマのエンディングのようである。

で、10話はこの産廃処理場の話に流れる。その会社のバックには反社がいるらしい。そして、作った時には反対した人間が死んでいるし、健康被害が出ていることも確かのようだが、街の人々はそんなことを聞き出そうとする趣里とジェシーをよく思わない。まあ、こういう話はドラマではよくあるが、ここでおかしいのは近くの水から汚染物質が出ないということ。

で、最後にわかるのは、本当の加害者は産廃を持ち込む会社の一つである大手電機メーカーであり、それを反社の産廃処理会社が訴えられないために、古田が前田を動かし、趣里に担当させたということ。彼女がその真実に辿り着くまでに、古田が与えたヒントはラップの鼻歌のみ。ここの部分は面白かったし、そこから古田の魂胆を突き詰めるという流れはこのドラマらしい流れになっていた。そして、やはりそんな彼女の動きがよくわからないジェシーは、YOUに「あなたと趣里は違うものを見ている」と言われてしまう。そう、司法の問題とは、見る角度で変わってくる。それは、9回目に描かれたゴッホの贋作の話に似ていて、古田という人間が、常に角度をはっきりさせて裁判に臨むという姿勢はよく見えてくる。

そして、ここから、古田と趣里のタッグで事件解決の流れになるのかと思ったところで、古田が倒れる。この人は、ドラマの中で最後に倒れるような役が多い。実際に見た目はあまり健康そうではないしね・・。気をつけてくださいね。

そして、次はその電機メーカーと趣里の一騎打ち的な流れ。まあ、先は読めないが、まだ、問題の環境破壊物質が見つかっていない中でどういう角度から趣里が答えを出すかは楽しみなところ。このドラマらしいエンディングを期待する!

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