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「PICU 小児集中治療室 (第3話)小児科としての手術決断の難しさみたいな・・・

電話口の親友、高杉真宙の話の感じが気になって網走まで足を伸ばす吉沢亮。そこで今回の事故が起こる。最初から札幌に子供を運ぶところがスリリング。日本は、空港を作りすぎだという意見もあるが、こういうことの為には有効であることがよくわかる。だが、そのために経費をかけるのか?という話である。どちらにしても全てを助けることを目標にしても、今の医者の力には限界があるし、他の問題との共存も難しいところ。まあ、今回の事故は交通事故だ。こういう事故が、自動車の自動運転で減るのだろうかということをふと考えたりもした。そして、自動運転車を作るのなら、大型車からだろうと思うところもある。

そして、今回のように、心配な親友を訪ねるような吉沢亮の優しさが、PICUをなんとか形にするという話である。安田顕が、過去の経験から、肺を残す手術を拒む中、吉沢は、術後を管理できるスタッフをちゃんと揃えようと頭を下げる。その姿が強調されることで、ドラマは良きに展開する。彼のやってることは間違っていなかったし、心に心は応えるものだという性善説のドラマである。だから、気持ち良い。そして、吉沢を信頼していなかった患者の母親の紺野まひるも、吉沢の親切で元気になった息子を見て頭を下げる。

医療現場に対して、まだまだ不慣れな吉沢でも、「そうなりたい」という理想はある。そんな彼の気持ちの波動が全てを良い方向に展開するという話はなかなか心地よい。そして、このドラマ、病院に天才医師的なものが出てこないのが良いと思う。安田顕や正名僕蔵などが、ベテラン医師としているのがリアルな感じを出している。

今回も、患者輸送の問題を視聴者に見せて、ドクタージェットの必要性を問う。これが、大きな課題ということも繰り返されることでわかる。そんな現場を見せる中で、高杉の悩みみたいなものも描いている。今回もその本質は語られなかったが、メンタル的な問題なのだろう。しかし、北海道内でも札幌と網走の行き来は大変だ。そういう場所に高杉を置くことにより、ドラマに深みを出そうとしているのだろうが、今後はそれがどう展開するのか?

そして、今日のラストは木村文乃の裁判の話。医者が医者を訴えているということもわかる。今回の話の中では木村の出番は少なかった。ただ、治療にあたるときの指の震えみたいなものは、その事件のトラウマ的なものがある見せ方だ。この話も、どう膨らんで行くのか興味深い。

しかし、小児科の話で、子供が出てくる話というのは、ドラマとしては視聴者はニコニコするしかない。患者が子供である以上、リスクも大きいが、治った時の感激も強い。子役たちの演技もかなり重要だが、最近の子役たちはとても自然で良いですよね。

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