「ブラックガールズトーク(第2話)」点数つける保護者と謝罪しない上司
なかなか出来のいいショートムービーの連作という感じで心地よい。主役3人がそれなりに存在感を出せる役者だということもあるだろう。しかし、最近の若い女優さんたちは伸び代が大きく、成長するスピードが速いと思う。ある意味、演出家に突出した人が出てこない分、俳優自らが道を切り開かないとやっていけないからかもしれない。
そんな中、関水渚の初パート。関水は今期、3本のドラマに出ている。助演もあるがそれなりに存在感を出しているのはすごいと思う。まあ、どうもコメディアンヌ的な役が多く、そういう使い勝手なのだろうが、表情豊かだし面白い。これで、シリアスな大人の役も上手くこなせるようになれば良いと思うのだが・・。
で、今回の1話目は、関水が保育園の同僚と結婚するも、そこに行き着く前に、園児の父親と仲がいいようなフェイク写真をばら撒かれる被害に遭い、そこで現れたのが、保護者の大物で病院長の妻の真飛聖。こういう高圧な女を演じさせたら、宝塚出身の女優さんはピタッとハマりますな。そう、舞台上の演技がそのまま通用する感じ。そして、この真飛さん、どんなことにも点数をつけて評価する癖がある。確かにこういう人はいる。そして、そういうことは点数が辛いということ。そして、関水は徹底的に責められる。
だが、彼氏とデート中に、真飛が夫の院長を責めまくる場に遭遇。なんとか隠れようとするが、捕まり小言を言われるも、そこに夫の愛人登場。場の空気が止まったところで、口で攻め返さずに、夫に娘のお世辞を言って場を和める。そう、歯には歯をということをせずに、真飛に恥をかかせないように対応したら、真飛はそれに100点をくれ、グループLINEにまで招かれる流れ。
そして、先のフェイク写真は同僚の小島藤子が嫉妬でばら撒いたものと判明し、一件落着。最近は、結婚するのもスマホに振り回されるという話。まあ、マッチングアプルなどがここに出てきたら、二股、三股がバレたりするだろうし、本当に恋愛が安易になった分、本当の恋をしても大変だということだ。
そして、今回の2話目は使えない上司の話。主役は朝日奈央。そして、使えない上司役は猫背椿。それなりに大きな企業ということで、猫背、いつもよりは上品な出立ち。先輩が退職することになり、この椿から直接仕事の指示を受けることになる朝日。しかし、必要な指示がちゃんとこなくて2度大変な思いをする。全ては、上司の発信ミスなのだが、とりあえず問題が出なくて良かったといい、朝日に謝罪なしの椿。
本当に、私も世の中に長くいると、こういう人種が結構な割合でいることを知っている。自分のことを偉いと思ってるのか知らないが、自分が仕事を間違えても謝らない。そして、そういう人種は人の悪口をいうのがとても好きだ。私も、そういう人間から痛めつけられ、何度も逃げてきた。そう、そういう人種にあったら、ここの朝日と同じように逃げるが勝ちである。
実際は、そういうスタンスで逃げると、その後再度遭遇することは少ないのだが、ここでは再会するシーンが出てくる。そして、「私は起業した」と威張る椿。その起業はキッチンカーであり、結局、組織には向かない人だったのだろうことがわかる。そして、椿の役としても、こちらの方がフィットしていたのがおもしろかたt。
このドラマ、それなりに街のあちこちに転がっている問題が題材なので、共感する方も多いのではないか?そして、デジタル時代の新しい対応みたいななものも入れ込んであるし、なかなか良いですよ。そして、そんな話を主役3人で笑い飛ばす感じもとても楽しい。今回はおでんパーティー、美味しそうでした。世の中、嫌なことはいろいろあっても、笑い飛ばせばいいのですよ!