「全領域異常解決室(第8話)」今の人間の堕落にツッコミを入れるドラマではないのであろうが・・。
野間口徹にこの日本の世界を統率されるようなことはされたくないな。彼は、神々を一人一人使ってその目的を果たそうとしているようである。そして、警察内部にも彼が協力をしている。今の日本の不安定感みたいなことを思うと、こんなことが本当に行われていると言っても信じてしまう人はかなりの数いる気がする。
そして、今回の話は、神であり広瀬アリスを死の淵から救った石田ひかりがヒルコに肩入れを認めに殺される話。で、石田は神であるのに、娘がSNSの誹謗中傷から死んだことでその加害者を殺し続けていた。そして、それを野間口に手伝ってもらう代わりに、人魚のミイラを蘇らせる。野間口は不老不死のための成分を抽出し、それを手に入れる。だが、彼のその向こうの目的は、前回の最後にあったように、神々の入れ替え。そのためには、神々のトップである、天石戸別神を殺してしまうことが重要なミッションなわけだ。
そして、石田の犯した罪の前に、彼は現れる。その正体は藤原竜也。つまり、彼が神の最終兵器であり、彼が生きることで今の神々たちの統率が取れているということらしい。まあ、神々がその力を勝手に使い出したら、この世はあまりにも荒んだ世になる的なこともあるのだろう。
そう、このドラマは何が描きたいのかというのは、私たちも神々の分け御霊なわけである。そういう意味では、何らかの能力を持って生まれてきているわけだ。それを勝手に変な方向に使う人が出てくると、兵庫県や大阪府のようなちょっとあり得ないようなことが次々に起こってくる。そう、維新の会などは、ヒルコのようなものなのだ。(私の個人的意見です)
ただ、このドラマではまだヒルコが悪とは決めてつけているわけではない。だって、警察がヒルコの情報を信じて動いていたりするのだから。そして、神々もその向こうで人が死ぬのを止められていないわけで、これも正義とは思えなかったりもする。
そう、昨今の世の中のグレーゾーン的なものをちゃんと描きながら、ドラマが動かされているのはなかなか面白い。黒岩勉、「グレートギフト」に続いて完全な現代への警告ドラマではある。フィクションを作る中で、実際にリアルに起こりそうと視聴者に思わせることに関しては天才的である。
で、ラスト、野間口徹に藤原を殺せと命じられるのは小日向文世。彼は最初から全領域異常解決室の中のスパイだったのだろうか?途中で寝返った感じでもないですよね。神々の通信手段はテレパシー的なものもあるだろうから、そういうところを見せなくてもいいとも考えられるか・・。
そして、次回の予告編はなかなか凄まじい感じである。とにかくも、平和な世の中であって欲しいと今日も祈る私である。