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「ペンディングトレイン~8時23分、明日 君と(第2話)」まずは水の発見、そして人の気持ちの交わり・・。

草が生え、動物がいれば、水はある。というところから水源を見つけるのが今回のミッションという感じ。しかし、現代人がスマホに依存していることが結構なボリュームで表現されていく。そして、残り少ない電源の中でいろんな情報をビデオに撮ろうとする。それが現代だ。それが、未来にどう使われるのかもわからないままに、私たちは誰もが記録を残し続ける。ならば、この何十年後か何百年後の世界にもその遺跡的なものが残っているのではないか?それが出てくるのはまだ先か?

とにかくも、今回は生きることを考え出す乗客たち。そしてまずは先週の終わりにあったカートに積んだペットボトルを盗んだ犯人探し。それは、杉本哲太であることがバレ、彼自身は仲間はずれ的になっていく。しかし、彼がどう水をちょろまかしたかのシーンがないのは物足りない。こういう現場でどう悪知恵を働かしたかはみて見たいところ。そして、その杉本、ずっと「およげ!たいやきくん」を歌っているのだが、なんの意味があるのだろうか?とても耳障りなのはわかるが・・・。そして、ラスト、彼の前に誰かが現れる。未来人か、宇宙人か?かなりSFチックにものが運ばれようとしているが、ドラマが目指すベクトルが今ひとつわからないのが難。

今回は、最後に山田裕貴と上白石萌歌の心が少し近づいていくのがわかる。そして、赤楚衛二の心はドツボに入っていく感じ。赤楚衛二の芝居がワンパターンで、高校の演劇部みたいだとか、ネットに書かれていたが、確かに振り幅は広くない。どんな役でも似たように演じてしまうところがある。そして、男としての色気が足りないような気はする。期待されて多く露出しているが、今、自分なりの演技を掴んでいかないと、なかなか先が難しい気はする。そういうのは、数出れば出るほど、見えてきてしまうから・・。

そう、だからかどうかは知らないが、彼が危険を犯して水源を見つけるところにあまり感動がなかったりする。そして、その崖の上から見た、海と富士山の画に、あまりインパクトを感じないのは、音楽の入れ方や、彼の表情による部分は大きいとは思う。彼の演技がこのドラマの完成度を上げるキーになることは確実だ。

初回の感想にも書いたが、個性的な役者たちを集めすぎたせいで、今ひとつ電車の中のシーンが雑然としてしまっている。確かに、今の都会の電車の中というのはこういう感じではあるし、その中で皆がスマホに依存していることは確かである。でも、ドラマとして見せるなら、「こういう見方もあるよね」という感じの描き方が見たい気もする。そう、本当に我々がタイムスリップしたらどうすればいいというマニュアル的なものも欲しい。

ある意味、ここまで、描かれる世界の中でドラマとして裏切りを感じないのが、すごく不満なところではある。

ただ一つ、これは良いなと思ったのは上白石萌歌の成長。少し大人になったせいもあるが、演技に色気が出てきた。この殺伐としたシーンが続く中で目立っているのは注目だ!

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